番号帯解説

市外局番と桁数の変遷:9桁番号・東京03の4桁化・頭の0

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固定電話の番号は、昔から今と同じ形だったわけではありません。東京の番号は1991年に「03」のあとが3桁から4桁になり、2007年まで全体が9桁の番号を使う地域も残っていました。この記事では、いまの固定電話番号の組み立て(頭の0・市外局番・市内局番・加入者番号)、桁数が変わってきた理由と主な変更の年月日、そして市外局番が2024年のIP網移行の後に何を表しているかを、総務省とNTT東日本の公開資料をもとにまとめます。最後に、知らない市外局番から電話が来たときの確かめ方も紹介します。

いまの固定電話番号は「0+5桁+4桁」の10桁

総務省の「電話番号に関するQ&A」によると、ふつうの固定電話の番号は「0-市外局番-市内局番-加入者番号」でできています。それぞれの役割は次のとおりです。

部分桁数役割・決め方
0(国内プレフィックス)1桁国内通話であることを示す「合図」
市外局番1〜4桁地域ごとに総務省告示で決まっている
市内局番1〜4桁総務省が電話会社ごとに指定する
加入者番号4桁電話会社が利用者に割り当てる

ポイントは、市外局番と市内局番を合わせると5桁になることです。番号がたくさん必要な地域ほど市外局番が短く、そのぶん市内局番が長くなります。総務省が挙げている例は次のとおりです(令和3年10月1日現在)。

市外局番の桁数市内局番の桁数例(0を除いた市外局番)
1桁4桁東京 3、大阪 6
2桁3桁横浜 45、京都 75、神戸 78
3桁2桁旭川 166、松本 263、栃木 282、鳥取 857、宮崎 985
4桁1桁伊豆大島 4992

「東京の市外局番は03」とよく言いますが、制度上は先頭の0は国内プレフィックスで、市外局番は「3」の1桁です。0を含めると、どの地域の固定電話番号も10桁になります。番号の先頭の数字で携帯電話・IP電話・フリーダイヤルなどを見分ける方法は電話番号の桁数と形式:先頭の数字で種類を見分ける方法にまとめています。

なお、市外局番の1桁目は北から南へいくにつれて数字が大きくなります(総務省)。北海道の札幌が「11」、東京が「3」、大阪が「6」というように、最初の数字でおおまかな地方が分かります。ただし「0△△0」型でも、御殿場市の「0550」のように市外局番として使われている番号があり、0120などの特別な番号と形だけで区別しきれない場合もあります。地域ごとの一覧は電話番号の市外局番一覧と地域の調べ方で確認できます。

市外局番の土台は「番号区画」

市外局番は「番号区画」という地域の単位ごとに決まっています。総務省の説明では、番号区画とは「その区画内の通話においては、市内局番からのダイヤルが可能な地域」です。同じ番号区画の中なら、0と市外局番を省いて市内局番からかけられます。

総務省の資料(平成16年12月)によると、番号区画は昭和36年(1961年)に、当時の電電公社の料金区画(MA)を基準に定められ、それぞれに市外局番が付けられました。同じ資料では、その時点で番号区画は612、MAは567あったとしています。

電話をかける仕組みの面では、NTT東日本の年表に1979年3月14日に「全国の電話、ダイヤル自動化100%完了」とあります。交換手を通さず、市外局番からダイヤルするだけで全国につながる形がこのころ全国にそろいました。

桁数が変わるのは「加入者番号が4桁しかない」から

総務省は、市外局番や市内局番が変わる理由を「電話需要の増大に対応するため」と説明しています。加入者番号は4桁なので、1つの市内局番で使える番号は0000〜9999の1万個までです。それより多くの番号が必要になったら、市内局番の数を増やすしかなく、そのために桁の付け方を変えてきました。主なやり方は次の3つです。

  1. 桁ずらし:市外局番の最後の数字を市内局番の先頭に移す方法。例:和歌山は平成11年(1999年)9月11日に「0734-△△-××××」から「073-4△△-××××」に変わりました。
  2. 桁増(市内局番の桁増し):市外局番はそのままで、市内局番の頭に数字を足す方法。例:大阪府・兵庫県の06地域は平成11年(1999年)1月1日に「06-△△△-××××」から「06-6△△△-××××」になり、市内局番の数がおよそ10倍になりました。
  3. 市外局番の統一:同じ料金区域の中で市外局番が分かれていた地域をまとめる方法。市町村合併のときにも行われています。

総務省の平成16年の資料には、番号全体を10桁から11桁にする「桁増」も対策の案として挙がっていますが、固定電話の番号は今も10桁のままです。

東京03の4桁化:1988年に一部で、1991年1月1日に一斉に

NTT東日本の年表には、東京の市内局番について次の2つの出来事が載っています。

  • 1988年2月8日:東京23区で4ケタの市内局番が登場
  • 1991年1月1日:東京03地域の市内局番を4桁に一斉切り替え

それまで3桁だった市内局番が4桁になったことで、東京の番号は「03-×××-××××」(0を含めて9桁)から、いまの「03-××××-××××」(10桁)になりました。「03のあとが8桁」という今の形はこのときにそろったものです。大阪・兵庫の06地域が同じように4桁になったのは、その8年後の1999年1月1日です。

ほかの地域でも、番号が足りなくなるたびに変更が続きました。総務省の公表では、たとえば東京都清瀬市などの一部地域が平成18年(2006年)4月29日に「0424-××-××××」から「042-×××-××××」へ変わっています(逼迫対策)。

9桁の番号は2007年2月まで残っていた

市外局番と市内局番の合計は「5桁」が原則ですが、かつては合計4桁、つまり0を含めて全体が9桁の番号もありました。総務省の平成16年12月の資料にも「市外・市内局番 合計5桁(一部地域4桁)」と書かれています。

総務省の「平成18年度に実施する電話番号の変更」には、この9桁の番号を10桁にした変更が2件載っています。どちらも市内局番の頭に「8」を付けて桁を増やす変更でした。

変更日地域変更前変更後
平成19年(2007年)2月1日岐阜県高山市(奥飛騨温泉郷・上宝町)、飛騨市神岡町0578-D-××××0578-8D-××××
平成19年(2007年)2月25日神奈川県足柄下郡箱根町、静岡県裾野市茶畑0460-D-××××0460-8D-××××

総務省が公表している平成19年度以降の番号変更には、9桁の番号は出てきません。令和8年3月1日現在の市外局番の一覧でも、箱根町・裾野市茶畑は市外局番「460」+市内局番2桁、高山市・飛騨市の該当地域は「578」+市内局番2桁となっており、一覧の各地域とも市外局番と市内局番を合わせて5桁の形になっています。いま9桁の固定電話番号は使われていないので、着信履歴に9桁の番号が出たら、固定電話番号の一部が欠けているか、別の種類の番号と考えて確かめるのが安全です。

合併や区画の見直しで市外局番が変わることもある

番号が足りなくなったとき以外に、市町村合併や番号区画の見直しにあわせて市外局番が変わることもあります。総務省の公表から例を挙げます。

  • 平成23年(2011年)12月1日:京都市右京区の旧京北町(大字室谷を除く)が「0771-××-××××」から「075-×××-××××」に
  • 令和4年(2022年)3月1日:福岡県鞍手郡小竹町が「09496-×-××××」から「0949-××-××××」に(令和3年10月1日の番号区画の地域の変更に続くもので、総務省の変更一覧で最も新しい市外局番の変更)

古い名刺や看板に書かれた番号が今は使われていない、ということが起こるのはこのためです。番号から地域を調べるときの注意点は固定電話の番号で地域を調べる方法と見分けの注意点で詳しく説明しています。

頭の「0」は今も必要:国内と海外での違い

先頭の「0」をなくす制度変更はありません。総務省の「市外局番の一覧」には、国内通話では国内プレフィックスとして「0」を市外局番の前につけてダイヤルする必要がある、と明記されています。省略できるのは、同じ番号区画の中で市内局番からかける場合だけです。

一方、海外から日本にかけるときは、日本の国番号「81」のあとに、0を外した番号を続けます。総務省の例では、アメリカから東京の「03-3504-XXXX」にかけるときは「011-81-3-3504-XXXX」です。スマートフォンの着信画面に「+81 3-…」と出たら、それは東京の03の番号を国際表記にしたものです。反対に、日本から海外へかけるときの国際プレフィックスは「010」です。国番号の読み方は国際電話番号の読み方と国番号一覧(+1・+81・010の意味)を参考にしてください。

ただし、画面に出た番号が本当にその番号からの電話だとは限りません。表示を偽る手口については番号詐称:表示された番号は本物の証明になりませんで説明しています。

IP網移行の後、市外局番は何を表しているか

NTTの固定電話網は、交換設備が維持の限界を迎えることなどからIP網へ移行しました。NTT東日本によると、2024年1月1日から固定電話発の通話のIP網への移行を始め、2024年12月31日までに完了しています。総務省は、NTTが「利用中の電話機は切替後も使え、手続きもいらない」としていることを紹介したうえで、「今までの電話機が使えなくなる」といった事実と違う説明で機器を売りつける勧誘に注意するよう呼びかけています。

移行で大きく変わったのが料金です。NTT東日本の加入電話から固定電話への通話料は、距離に関係なく全国一律3分9.35円(税込)になりました。以前のように「市外局番が違う=遠い=高い」という関係はなくなっています。なお、NTT東日本は2026年9月30日に、2027年4月1日以降この通話料を3分10.45円(税込)に改定すると発表しています。通話料を誰が負担するかは通話料は誰が払うのか:出るのは無料、折り返すと自分の負担をご覧ください。

番号の持ち運びも広がりました。総務省によると、令和7年(2025年)1月末日以降、固定電話番号を使うサービスを提供するすべての事業者は、原則として番号ポータビリティ(電話会社を変えても同じ番号を使い続けられる仕組み)を可能にする必要があります(技術的に難しい場合などの例外あり)。

それでも、市外局番が番号区画(地域)に結びついていることは変わりません。03の番号はいまも東京の番号区画の番号として割り当てられています。地域と結びつかない番号としては、050で始まるIP電話の番号があります。違いは050番号(IP電話)の仕組みと固定電話との違い・注意点で解説しています。

知らない市外局番から電話が来たら

  1. 桁数を数える:0から始まる固定電話の番号は10桁です。9桁や12桁以上なら、表示の欠けや海外からの番号の可能性を考えます。
  2. 先頭の数字で地方の見当をつける:市外局番の1桁目は北ほど小さく、南ほど大きくなります。心当たりのない地域なら、すぐに折り返さないほうが安全です。
  3. 番号を検索する:当サイトの番号検索で、ほかの人の口コミや番号の種類を確認できます。
  4. かけ直すなら自分で調べた番号に:銀行・役所などを名乗る電話は、着信の番号ではなく、公式サイトや書類で確かめた番号にかけ直して確認します。
  5. 不安なときは相談する:お金や契約の話をされたら、消費者ホットライン「188」、警察相談専用電話「#9110」に相談できます。

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参考

この記事は2026年10月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※番号の変更日・変更内容は総務省とNTT東日本の公表資料によります。市外局番の例は総務省「電話番号に関するQ&A」の令和3年10月1日現在の例、番号区画の一覧は令和8年3月1日現在です。通話料はNTT東日本の加入電話・INSネットなどから固定電話への通話(税込)で、ひかり電話・他社の電話は料金が異なります。2027年4月以降の料金は2026年9月30日の発表時点の予定です。

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