電話の歴史

iモードとは何だったか:始まりから2026年3月の終了まで

公開日

結論: iモードは、NTTドコモが1999年2月に始めた、携帯電話からウェブサイトやメールを使うサービスです。2000年2月末には447万契約、2010年7月には約4,900万契約に達し、日本で「携帯でネットを使う」ことを当たり前にしました。そのiモードは、3GのFOMAとともに2026年3月31日に終了しています。この記事では、iモードの仕組みと「公式サイト(iMenu)」の特徴、スマートフォンへの移り変わり、そして終了後の今、古い携帯電話や電話番号まわりで気をつけたいことを、ドコモと総務省の資料をもとにまとめます。

iモードは何をしたサービスか

総務省の情報通信白書は、携帯電話のネット利用について「1999年のNTTドコモグループによるiモードの提供から、多彩な携帯電話専用のウェブサイトにアクセスできるサービスが本格化し」たと書いています。その後、ほかの事業者もEZweb/EZアクセス、J-スカイなど同様のサービスを始め、これが携帯電話の契約数をさらに押し上げました。

白書は、iモードの特徴として、ウェブの記述言語であるHTMLと親和性の高いコンパクトHTML(C-HTML)を採用したことで、コンテンツを作りやすかった点を挙げています。パソコン向けのウェブに近い書き方で、携帯向けのページを作れたということです。

当時は携帯電話そのものが急速に広がった時期でもあります。白書によると、2000年には携帯電話とPHSの契約数が、固定電話(加入電話とISDN)の契約数を抜いています。電話を「持ち歩く」ことと「ネットにつながる」ことが、ほぼ同時に広がったわけです。

年表:iモードの27年

時期出来事
1999年2月iモード開始(ドコモは「世界初のモバイルインターネットサービスの基盤」と位置づけ)
2000年2月末447万契約(開始からおよそ1年)
2001年10月3GのFOMA開始
2004年6月1日FOMAのiモード向けパケット定額「パケ・ホーダイ」開始
2007年5月1日パケット定額の合計契約数が1,000万を突破
2010年7月iモードが約4,900万契約を突破
2010年9月1日スマートフォン向けの「spモード」開始
2010年12月LTEサービス「Xi(クロッシィ)」開始
2019年9月30日iモードの新規受付を終了
2026年3月31日FOMAとiモードが終了(契約は2026年4月以降に自動解約)

「公式サイト」とiMenu:料金を電話代とまとめて払う仕組み

iモードの入口は「iMenu」と呼ばれるメニューでした。ドコモの2004年の報道発表にも「iモードのiMenu内の各コンテンツサイトにおいて、情報サービス提供者(IP)様が…」という形で登場します。メニューには情報サービス提供者のさまざまなコンテンツサイトが並び、ドコモの資料ではこれらを「iモードメニューサイト」と呼んでいます(一般には「公式サイト」とも呼ばれました)。

大きな特徴は、有料サイトの代金を携帯電話の料金と一緒に払えたことです。ドコモはこれを「料金回収代行」と呼び、2004年10月には、iモードメニューサイト以外で販売されたコンテンツやサービスについても料金回収代行を行えるようにすると発表しています。携帯電話の請求にまとめて払えるため、別の支払い手段を用意しなくても有料のコンテンツを利用できました。

一方で、通信料は使ったデータ量に応じた従量制でした。ドコモの2005年の発表では、movaのパケット通信料は1パケット0.3円(税抜)です。画像や着信メロディのダウンロードが増えると通信料がかさむ仕組みで、2004年6月にはFOMA向けの定額サービス「パケ・ホーダイ」が始まりました。

スマートフォンへの移り変わり

ドコモは2010年9月1日、スマートフォン向けのインターネット接続サービス「spモード」を始めました。報道発表では、spモードは「iモードと同じメールアドレス(@docomo.ne.jp)を使ったメールサービスなど」を使えると説明されています。同じ発表には「既存のiモードメールアドレスを継続して利用することも可能」とあり、スマートフォンに替えてもアドレスを引き継げるようにしていました。

同じ2010年12月にはLTEの「Xi」が始まり、通信の主役は3Gから4G、そして5Gへ移っていきます。ドコモは2019年10月に、FOMAとiモードを2026年3月31日に終了すると発表し、予定どおり終了しました。終了したサービスの一覧には「iモードメール」「iMenu」「iモードフィルタ」などが並んでいます。

ドコモの終了発表によると、iモードを支えたFOMAは2011年に約5,700万契約を突破しています。iモードの時代に生まれた仕組みが、その後どう引き継がれたかを並べると次のようになります。

項目iモードの時代その後
通信方式mova(2G)、2001年10月からFOMA(3G)2010年12月にLTE「Xi」開始。FOMAは2026年3月31日に終了
通信料パケット従量制(movaは1パケット0.3円・税抜)2004年6月にパケット定額「パケ・ホーダイ」開始
メールiモードメール(@docomo.ne.jp)2010年9月からspモードで同じアドレスをスマートフォンで利用可能に。iモードメールは2026年3月31日に終了
サイトの入口iMenu(iモードメニューサイト)iMenuは2026年3月31日に終了
有料コンテンツの支払い携帯電話の料金と一緒に払う「料金回収代行」2004年10月、メニューサイト以外の販売にも対象を拡大

終了後の今、気をつけたいこと

iモードの終了は思い出話で終わりません。古い携帯電話を使っている家族がいる場合、次の点を確かめておくと安心です。

  • 4G対応でも、VoLTEに対応していない機種は音声通話ができなくなっています。ドコモは2024年3月の発表で、こうした機種は「音声通話がご利用いただけなくなる」と案内しています。
  • 一部の4G機種では、機内モードなどの「セルフモード」中に緊急通報(110・118・119)ができません。ドコモの終了案内ページに明記されています。緊急通報の番号の使い分けは110・119・118・117の違いと正しいかけ方で確認できます。
  • 機種や契約を変えるときは、電話番号はそのまま残せます。他社へ移る場合の手続きと注意点は番号ポータビリティ(MNP)の手続き・費用・注意点へ。

また、iモードメールは終了しましたが、電話番号あてに届くSMSは今も使われています。その中には宅配の不在通知などを装うSMSもあります。見分け方は宅配便・郵便の不在通知SMSは本物?で整理しています。携帯番号の頭の数字(090・080・070・060)の違いと追加の歴史は携帯番号090・080・070・060の違いと追加の歴史、番号の種類ごとの情報は090番号のページにまとめています。

「サービス終了」を名目にした連絡を受けたら

  1. 電話やSMSで「機種変更が必要」「回線が止まる」と言われても、その場で手続きや支払いをしない。
  2. 契約している携帯会社の公式サイトや、自分で調べた窓口で確かめる。相手が言う番号やSMSのリンクは使わない。
  3. かかってきた番号は当サイトの番号検索で調べる。口コミや番号の種類から、どこからの電話かの手がかりが得られます。
  4. お金を求められた、個人情報を伝えてしまった場合は、消費者ホットライン188や警察相談専用電話#9110に相談する。

参考

この記事は2026年10月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※契約数はドコモと総務省が公表した時点の数字です。終了後の機種ごとの影響(通話・緊急通報など)は機種によって異なるため、お使いの機種についてはドコモの公式ページで確認してください。

この記事に出てくる番号帯

気になる番号は 番号検索 から調べられます。

← コラム一覧へ戻る