番号帯解説

110・119・118・117の違いと正しいかけ方

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110は警察、119は消防・救急、118は海上での事件事故(海上保安庁)、117は時報。この4つの3桁番号は使う場面がはっきり分かれており、緊急時に取り違えると助けが遅れます。この記事では、4つの番号の役割、110番・119番・118番でそれぞれ聞かれること、通報件数から分かる「間違い電話・いたずら」の多さ、声で話せないときの通報手段、緊急ではない相談先(#9110・#7119)を、警察・消防・海上保安庁の公開情報をもとに整理します。

各番号の用途を整理する

「1」から始まる3桁の番号は、総務省の説明では、桁数が短くダイヤルが簡単なので、警察(110)・海上保安機関(118)・消防(119)への通報のように緊急性が必要な用途や、時報(117)のように昔から広く知られている用途に使われています。特に110・119・118の3つは「今すぐ助けが必要な緊急通報」、117は日常で使う「時報」という違いを押さえておくと混乱しません。

番号つながる先使う場面
110警察事件・事故・不審者・交通トラブルなど、警察に来てほしいとき
119消防・救急火事、急病人やけが人がいて救急車を呼びたいとき
118海上保安庁海での事件・事故、船舶事故、海の油の流出や不審船を見つけたとき
117時報正確な時刻を確認したいとき(緊急ではない)

海での事件・事故は、海上保安庁の118番です。海上保安庁は、118番で通報してほしい例として次のような場面を挙げています。

  • 海難や人身事故に遭った、または目撃したとき
  • 密漁・密輸・密航などの情報を得たとき
  • 油の排出などを見つけたとき
  • 不審船や、漂流・漂着した木造船を見つけたとき

海水浴やマリンレジャー、釣りに行く前に覚えておくと安心です。なお、118を「電話番号案内」と説明している情報を見かけることがありますが、番号案内は104で、118は海上保安機関への通報用の番号です。

110番はなぜ「110」なのか

警視庁によると、110番通報の制度ができたのは昭和23年(1948年)10月1日で、東京・大阪・京都・横浜・川崎・神戸・名古屋・福岡の8大都市で始まりました。「1・1・0」という番号は、ダイヤル式の電話機だった時代に間違い電話をなくすため、ダイヤルの一番最初の「1」と最後の「0」を組み合わせたものだと説明されています。

かけるときのコツ

緊急通報でいちばん大切なのは、落ち着いて必要な情報を順序よく伝えることです。受ける側は決まった手順で質問していくので、あわてて一方的に話すより、聞かれたことに答えるつもりでいると正確に伝わります。まず次の3点を意識してください。

  • 事件か事故か:110なら「泥棒に入られた」「車がぶつかった」など、何が起きたのかを最初にひとことで伝える。
  • 場所:住所がわからなくても、近くの建物名・交差点名・目印を伝える。場所を伝えることが救助や到着の速さに直結します。
  • 状況:けが人の有無や人数、火や煙の様子など、今どうなっているかを具体的に。

番号ごとに聞かれること

番号最初に聞かれること・伝えること(各機関の案内より)
110何があったのか、通報の何分前のことか、場所(住所や目標になる店・建物、階数など)、被害や目撃の状況、けが人、犯人の特徴(性別・人数・年齢・服装・逃げた方向など)
119「火事ですか、救急ですか」と聞かれるので、まずどちらかを答える。続いて向かう先の住所、何が燃えているか・誰がどうしたのか、通報者の名前(必要に応じて電話番号)
118「いつ」「どこで」「なにがあった」を簡潔に、落ち着いて

携帯電話・スマートフォンからかけるとき

携帯電話・スマートフォンからでも110・119・118はつながります。総務省消防庁の消防白書によると、119番通報を受けたとき、消防本部には通報者の位置情報が通知されます。固定電話なら利用者の住所、携帯電話ならGPS測位や基地局の情報から割り出した位置情報です。ただし東京消防庁は、携帯電話からの通報は場所の特定に時間がかかる場合があり、県境などでは近隣の別の消防本部につながることがある、と案内しています。位置情報に頼りきらず、住所が言えなければ建物名・交差点名・店名など分かりやすい目標を伝えましょう。スマホの地図アプリで現在地を確認したり、目に入る看板の文字を読み上げたりするのも有効です。

東京消防庁は、状況確認のために救急隊から電話をかけることがあるので、救急隊が到着するまで電源を切らないよう呼びかけています。運転中なら安全な場所に止まってから通報しましょう。

災害・停電・回線トラブルで110番につながらないときについて、警視庁は、周りに助けを求めて別の会社の携帯電話・固定電話・公衆電話から通報する、パトロール中の警察官やパトカーに直接知らせる、といった方法を挙げています。

声で話せないとき・映像で伝えたいとき

聴覚や言語に障害がある人など、音声での通報が難しい人のための手段も用意されています。多くは事前登録が必要なので、必要な人は平時に登録を済ませておきましょう。

  • 110番アプリシステム(警察庁):携帯電話から文字で110番通報ができる。氏名・電話番号・パスワードなどを事前に登録して使う。音声で通報できる人は通常の110番を使う。
  • NET119緊急通報システム:スマートフォンのボタン操作や文字入力で119番通報ができる。令和7年4月1日時点で、全国720消防本部のうち659本部(91.5%)が導入済み。
  • 電話リレーサービス:オペレーターが手話や文字を音声に通訳し、即時双方向につなぐサービスで、令和3年7月から全国で始まり、119番通報にも対応しています。
  • NET118(海上保安庁):聴覚や発話に障害がある人がスマートフォンなどの入力操作で海上保安庁に通報できるサービス。事前登録制。

また、現場の様子を映像で送る仕組みもあります。警察の「110番映像通報システム」は通報者のスマートフォンなどで撮った写真や映像を警察に送れるもので、通報者の任意の協力として行われ、送信にかかる通信費は通報者の負担です。海上保安庁も令和7年1月18日から、通報者のスマートフォンの映像を運用司令センターとやり取りできる「Live118」の運用を始めています。映像を求められたときに使えるよう、知っておくと役立ちます。

緊急ではない相談は別番号へ

「事件になるかわからないけれど不安」「救急車を呼ぶほどか迷う」といった、急を要さない相談には専用の番号が用意されています。緊急番号を相談で塞いでしまうと、本当に一刻を争う通報がつながりにくくなるため、目的に合わせて使い分けましょう。

  • #9110(警察相談専用電話):警察庁は、生活の安全に関わる悩みごと・困りごとなど緊急でない相談は、最寄りの警察署か「#9110」を使うよう案内しています。警視庁によると、#9110にかけると相談内容に応じて相談窓口などを案内してもらえます。ただし「たった今被害に遭った」「事件や事故を目撃した」ときは110番です。#9110は通常の通話料金がかかります。#から始まる特番の一覧はこちらもあわせて確認しておくと便利です。
  • #7119(救急安心センター事業):急な病気やけがで「救急車を呼ぶべきか」「今すぐ病院に行くべきか」を迷ったとき、医師・看護師・救急救命士などに電話で相談できます。緊急性が高いと判断されれば119番に転送されることもあります。総務省消防庁によると全国41地域で実施中で、実施していない地域もあります。

なお、消防庁は、休日や夜間に受診できる病院を調べる目的で119番を使うのは控えるよう呼びかけています。知らない番号からの着信で不安を感じたときも、まず落ち着いて相手を確認することが大切です。対応に迷ったら知らない番号からの電話への対処法を参考にしてください。

いたずら・誤発信に注意

110・119・118は、命や安全に関わる通報を最優先で受けるための回線です。ところが公表されている件数を見ると、緊急ではない電話がかなりの割合を占めています。

番号通報の件数そのうち緊急ではないもの
110(警視庁=東京都)年間約211万件(15秒に1件)約33万件が問い合わせ・相談・いたずらなど
119(全国・令和6年中)1,014万1,584件(救急・救助が72.4%)間違い47万4,450件、いたずら6万835件
118(全国・令和6年)39万9,781件有効な通報は4,792件。残る39万4,989件は間違い電話・いたずら・無言電話・つながった直後に切れたもの

118番では、通報の約99%が有効な通報ではありませんでした(令和6年の内訳は、無言電話19万7,251件、間違い電話11万4,668件、着信時にすぐ切れたもの7万1,988件、いたずら電話1万1,082件)。いたずらや興味本位でかけると、その間に本当に助けを求めている人の通報が待たされてしまいます。緊急番号は緊急時のためだけに使いましょう。

総務省消防庁の消防白書によると、令和6年中の119番通報のうち携帯電話からは57.8%、IP電話からは23.0%でした。110・118・119・117のほかにも、番号案内(104)など「1」から始まる3桁番号はいくつもあります。一覧は3桁番号(1xy番号)の意味まとめで解説しています。

まとめ

緊急通報は、110=警察、119=消防・救急、118=海上保安庁、そして117=時報という役割の違いを覚えておくことが第一歩です。いざというときは次の順に動いてください。

  1. 命や安全に関わる事件・事故・火事・急病なら、迷わず110・119・118にかける。
  2. 「何があったか」「場所(目印)」「今の状況」を、聞かれた順に落ち着いて答える。
  3. 通報後は電源を切らずに、折り返しの電話を待つ。
  4. 急がない相談は、警察なら#9110、救急車を呼ぶか迷うときは#7119へ。
  5. 知らない番号から「警察」「消防」などを名乗る電話が来て不安なときは、その電話では話を進めず、いったん切って自分で調べた番号にかけ直す。番号は番号検索で口コミを確かめられます。

緊急番号を相談やいたずらで塞がないことが、いざというときに自分や誰かを助けることにつながります。

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※110番の件数は警視庁(東京都内)のページの数字で、全国の件数ではありません。119番の件数・割合は総務省消防庁「令和7年版 消防白書」の令和6年中の全国の数字、118番の件数は海上保安庁の令和6年の数字です。#7119の実施地域数・NET119の導入数は各出典の時点のもので、変わることがあります。通報の手順は地域によって異なる場合があります。

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