結論: テレビやラジオの電話投票・応募には、かけた人の通話料が無料になる0120、短時間に集中する大量の電話を受けて数を数える0180、情報料を電話代と一緒に払う0990といった、目的別の番号が使われてきました。2026年10月時点では、0180の番号はどの電話会社にも割り当てられておらず、0990の「ダイヤルQ2」は2014年2月に終わり、0990は災害時の募金番組に残るだけです。この記事では、番号ごとの仕組みと今の状態、そして「番組を名乗る電話」や身に覚えのない0990・0180の番号を見たときの考え方をまとめます。
番組への電話参加に使われた番号の種類
0から始まり、次の2けたの後に0が来る「0△△0」の形の番号は、総務省の説明では「特殊なサービスであることをわかりやすくするために電話会社共通の番号として用いられて」いるものです。番組で目にすることがあった番号を、2026年10月時点の状態とあわせて並べます。
| 番号 | 総務省での区分 | 通話料・料金 | 2026年10月の状態 |
|---|---|---|---|
| 0120・0800 | 着信課金機能(フリーダイヤルなど) | かけた人は無料。受ける側が払う | 使われている |
| 0180 | 大量呼受付機能(呼数集計。NTTの名称は「テレドーム」) | (今は番号の割り当てが無い) | 指定なし(どの電話会社にも割り当てなし) |
| 0990 | 情報料代理徴収機能(情報料回収代行) | 通話料に加えて情報料・募金額を電話料金と一緒に払う | ダイヤルQ2は2014年2月28日に終了。災害募金番組で使う |
| 0570 | 統一番号機能(NTTの名称は「ナビダイヤル」) | かけた人が払う(発信者負担) | 使われている |
番号ごとに「かけた人が払うか、受けた人が払うか」が決まっています。番号の頭で料金のかかり方が分かる仕組みは電話番号の仕組みでも説明しています。
0120:視聴者の負担をなくす番号
0120は、かけた人ではなく受けた人が通話料を払う番号です。NTTの「フリーダイヤル」は1985年に始まり、現在はNTTドコモビジネスが提供しています。番組がプレゼントの応募や問い合わせの窓口を0120にすると、視聴者は通話料を気にせずにかけられる一方、番組側は着信の数だけ通話料を負担します。
0120と0800は同じ「着信課金」の番号で、0800は全部で11けた、0120は10けたです。0570はよく似た見た目ですが、かけた人が通話料を払う番号です。違いは0120・0800・0570の違いにまとめています(番号の種類ごとのページは0120・0570)。
0180:大量の電話を「数える」番号
番組の電話投票で大切なのは、一人ひとりと話すことではなく、「AとBのどちらに何本かかってきたか」を短時間に数えることです。総務省は0180を「大量呼受付機能」、Q&Aでは「呼数集計」の番号と説明しています。NTTのサービス名では0180は「テレドーム」と呼ばれ、総務省の2016年の資料には、0180の欄に「テレドーム」と「テレゴング/データドーム」が並んでいます。
この0180は、総務省の「電気通信番号指定状況」(2026年10月1日時点)で「指定なし」になっています。つまり今は、0180で始まる番号を使う電話会社がありません。同じく0170(伝言ダイヤルに使われた番号)も「指定なし」です。テレビの画面に0180の投票番号が出る時代は、番号の上でも終わっています。
今、着信履歴やSMSに「0180」で始まる番号が出てきたら、それは日本の電話会社が今割り当てている0180番号ではありません。折り返さず、番号検索で調べてから判断してください。
0990:情報料を電話代と一緒に払う番号
0990は、電話をかけた人から番組(有料情報)の料金を、電話会社が電話料金と一緒に集めて情報提供者に渡すための番号です。NTT東日本・西日本の「ダイヤルQ2」は1989年(平成元年)7月に始まり、利用者が年々減ったことから、2011年12月15日に新規申し込みを締め切り、2014年2月28日に終了しました。ダイヤルQ2の歴史と高額請求の問題はダイヤルQ2と0990:高額請求の仕組みと終了後の今で詳しく扱っています。
今も残る0990:災害募金番組
ダイヤルQ2には、放送局が大きな災害のときに募金番組を開く使い方がありました。NTT東西はQ2の終了に合わせ、2014年3月1日から「災害募金サービス」を始めています。当時の発表によると、視聴者が0990の番号に電話をかけると、番組ごとに決めた募金額(発表時点で1回105円・210円・315円から選択)をNTT東西が番組提供者に代わって集め、全額を番組提供者に支払います。番組を出せるのは放送事業者などで、NTT東西が事業者と番組内容を審査します。
この0990の災害募金番組には次の決まりがあります。
- かけられるのはNTT東西の一般加入電話・INSネット・ひかり電話から。発表では、ひかり電話ビジネスタイプ・携帯電話・PHS・他社の回線・ひかり電話以外のIP電話からは使えません。
- 別に通話料がかかります。
- ダイヤルQ2のときと違い、発信の利用規制やパスワードによる規制はかけられません。
NTT東日本の法人向けひかり電話の案内(2026年10月確認)でも、0990は「激甚災害発生時に災害募金番組が提供された場合にご利用いただけます」と書かれています。つまり、ふだんの暮らしで0990の番号を案内されることは、大きな災害時に放送局が告知する募金番組を除けば、ほとんどありません。「0990にかけてください」というSMSや電話、身に覚えのない0990の請求については0990を使った身に覚えのない請求で対処を説明しています。
FAXと電話で参加した時代と、今の応募方法
電話やFAXで番組に参加するには、家に固定電話やFAXがあることが前提でした。総務省の通信利用動向調査(2025年8月末時点、2026年5月公表)では、世帯の保有率は次のとおりです。
| 機器 | 世帯の保有率(令和7年) |
|---|---|
| スマートフォン | 91.8% |
| テレビ | 90.1% |
| 固定電話 | 53.6%(令和6年は54.9%) |
| FAX | 23.5%(令和6年は24.5%) |
総務省は、テレビの保有率が令和2年から下がり続け、スマートフォンを下回ったとしています。FAXのある世帯は4世帯に1世帯を下回っています。今の番組の応募は、番組や放送局のサイトのフォームが入口になっています。たとえば2026年6月に新潟県見附市で開かれた「NHKのど自慢」では、出場の申し込みはNHKサイトの専用申し込みフォームから受け付け、応募者の中から200組程度を上限に予選会の出場者を選び、本選には予選を通った20組程度が出る形でした。
今の暮らしで役立つこと:番組を名乗る電話の見分け方
番組の応募や投票が番組サイトのフォームで行われるようになった今、「番組の者ですが」「プレゼントが当たりました」という電話を受けたら、次の点を確かめてください。
- 自分が本当に応募したか。応募していない企画の当選連絡はありえません。
- 受け取りにお金を求められていないか。当選品の送料・手数料・税金を先に払わせる話は詐欺を疑ってください(宝くじ当選詐欺:受け取りに先払いを求められたら詐欺です)。
- かかってきた番号ではなく、番組の公式サイトに出ている問い合わせ先で確かめる。表示された番号は偽装できます。
- 0990・0180など、今の暮らしで見かけない番号への折り返しを求められていないか。上の表のとおり、0180は割り当てが無く、0990は災害募金番組に限られます。
知らない番号から電話があったときは、出る前・折り返す前に番号検索で口コミや番号の種類を確かめ、不安なときは消費者ホットライン188に相談してください。
参考
この記事は2026年10月に、以下の公開情報をもとに書きました。
- 総務省「電話番号に関するQ&A」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/q_and_a.html - 総務省「電気通信番号指定状況」(令和8年10月1日時点)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/top/tel_number/number_shitei.html - 総務省 資料21-4「マイライン機能の扱い等について」(2016年11月4日)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000447847.pdf - NTTドコモビジネス「フリーダイヤル」
https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/freedial.html - NTTドコモビジネス「ナビダイヤル」
https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/navidial.html - NTT東日本「『ダイヤルQ2』サービスの新規お申し込み受付の終了およびサービス提供の終了について」(2011年11月15日)
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20111115_01.html - NTT東日本「『災害募金サービス』の提供開始について」(2014年1月30日)
https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20140130_03.html - NTT東日本「接続できない番号について」(ひかり電話オフィスA)
https://business.ntt-east.co.jp/service/hikari_ofa/access.html - 総務省「令和7年通信利用動向調査の結果」(2026年5月29日公表)
https://www.soumu.go.jp/main_content/001074767.pdf
https://www.soumu.go.jp/main_content/001074768.pdf - 見附市 報道資料「NHK のど自慢の出場者と観覧者を募集しています」(2026年4月20日)
https://www.city.mitsuke.niigata.jp/uploaded/attachment/24698.pdf
※番号の指定状況は総務省のページの令和8年(2026年)10月1日時点の内容です。災害募金サービスの募金額・利用できる回線は2014年1月の発表時点の内容で、現在の条件はNTT東日本・西日本の案内でご確認ください。機器の保有率は世帯単位で、令和7年8月末時点の調査です。のど自慢の応募方法は見附市の回の例で、回ごとに異なります。