詐欺・迷惑電話

宝くじ当選詐欺:受け取りに先払いを求められたら詐欺です

公開日 | 更新日

「宝くじが当選しました」という電話やメッセージが届いたときに、この記事で分かることは次の4つです。詐欺だと見分ける決め手、本物の当せん金はどこでどう受け取るのか(宝くじ公式サイトの案内)、「当選番号を事前に教える」など似た手口(警察庁の資料)、そして払ってしまったときに何をするかです。

買っていない宝くじが「当選しました」と来たら詐欺です

電話・ハガキ・メール・SNSのメッセージで「あなたが当選しました」と連絡が来て、当選金を受け取るための手数料や税金を先に払わせる——これが宝くじ当選詐欺です。

判断はここだけで足ります。自分で買っていない宝くじに当選することはありません。そして当選金を受け取るために、先にお金を払う必要は一切ありません。

警察庁の特殊詐欺対策ページ「SOS47」は、「電話でお金の話が出たら、一旦電話を切り、すぐに家族などに相談しましょう」と呼びかけています。当選の連絡であっても、お金の話が出たら、その場で電話を切ってください。

典型的な進み方

  1. 当選の通知… 電話・ハガキ・メール・SNSで「高額当選しました」と連絡が来る
  2. 金額の提示… 数百万円から数億円といった、現実味の薄い金額が示される
  3. 手数料・税金の要求… 「受け取りには手続き費用が必要」「税金を先払いしてください」と言われる
  4. 追加の要求… 一度払うと「口座手続きに追加費用が」と、名目を変えて何度も求められる

4段階目があるのがこの詐欺の特徴です。国民生活センターが2017年7月に公表した相談事例では、申し込んだ覚えのない「数億円が当選した」というメールに返信した60歳代の男性が、次のように払い続けていました。

  • 「登録料」1万円(コンビニで買った電子マネーのギフト券の番号を写真で送る)
  • 「手数料」2万円
  • さらに3日後に「銀行の振込手数料」2万円

合計5万円を払っても、当選金は受け取れていません。名目を変えて要求が続き、払っても当選金は出てこない——これがこの手口の実際の形です。

本物の当せん金はこう受け取ります

宝くじ公式サイトの「当せん金のお受け取り」によると、本物の当せん金の受け取り方は次のとおりです。

当せん金の額(1枚・1口あたり)受け取る場所必要なもの
5万円以下宝くじ売り場、またはみずほ銀行本支店(一部を除く)当せん券
5万円を超える原則としてみずほ銀行本支店当せん券(100万円を超えると印鑑も)
200万円を超えるみずほ銀行本支店当せん券・印鑑・本人確認書類(運転免許証など)

受け取れるのは支払開始日から1年以内です。宝くじ公式サイトなどネットで買った宝くじは、登録した口座などへ自動で振り込まれます。

つまり、売り場やコンビニで買った宝くじは、自分で当せん券を持って売り場か銀行へ行くものです。知らない相手から「当選したので手続き費用を振り込んでください」と連絡が来る仕組みは、ここにはありません。

「税金を先に払って」も成り立ちません

当せん金付証票法(宝くじの法律)の第13条は、「当せん金付証票の当せん金品については、所得税を課さない」と定めています。日本の宝くじの当せん金には所得税がかかりません。「税金を先払いしないと受け取れない」という説明は、そもそも成り立たない話です。

おかしいと気づくための3点

  • 買っていない… 心当たりがなければ、それだけで終わりです
  • 先に払えと言われる… 当選金から差し引けばよいはずのものを、なぜ先に振り込ませるのか
  • 個人情報を求められる… 口座番号・生年月日・家族構成を聞かれたら、そこで切ってください

「当選番号を事前に教える」という電話も詐欺です

警察庁のSOS47は、「宝くじの当選番号」などを教えると持ちかける手口を「ギャンブル詐欺」として紹介しています。流れはこうです。

  1. 「宝くじの当せん番号が事前に分かります。今から教えますので、嘘だと思うなら明日の新聞を確認してください」と電話が来る
  2. 翌日の新聞を見ると、本当にその番号が当たっている
  3. 「次は、2等が当たるので、その●%を供託金として事前に支払ってくれたらお教えします」とお金を求められる

SOS47の説明では、犯人が当選番号を知っているのは抽選から新聞などに載るまでの時間差を使っているだけです。お金をだまし取った後も、さらに「情報料」を請求されることがあります。SOS47は「必ず儲かる」「必ず当たる」はウソと明記しています。

連絡手段が変わっても、中身は同じです

電話だけでなく、メール・SMS・LINE・SNSのダイレクトメッセージでも同じ話が来ます。手段が変わっても、先にお金を払わせるという構造は変わりません。

メッセージに書かれた電話番号にかけると、そこから先は電話で進みます。SOS47も「SMSやハガキに書かれた連絡先に連絡しない」ことを対策に挙げています。書かれている番号にはかけないでください。

宝くじ公式サイトをかたるメールにも注意

宝くじ公式サイトは、公式サイトをかたって偽サイトへ誘導し、アカウント情報を盗もうとするフィッシングメールが多数確認されているとして注意を呼びかけています。本物のURLと偽サイトのURLが両方書かれていて、一見では見分けにくいものもあるとしています。フィッシング対策協議会も2025年10月23日に、「ジャンボ宝くじ22枚を無料でお試しいただけます(公式限定)」といった件名のフィッシングメールの報告を受けていると公表しています。

宝くじ公式サイトは、公式Instagramアカウントを装ったなりすましアカウントについても注意喚起しています。メールやDMのリンクは開かず、ブックマークや公式アプリからサイトを開き直してください。

やってしまいがちな対応

「断るために一度かけ直す」のは、やめてください。国民生活センターは、身に覚えのないメールに「間違いです」と返信したり電話をかけたりすると、メールアドレスや電話番号が相手に知られ、やり取りの中で個人情報を聞き出されてしまう場合があるとして、記載された連絡先へは決して連絡しないよう呼びかけています。無視して構いません。

電話そのものへの備えとして、SOS47は次の対策を挙げています。

  • 防犯機能付き電話… 通話を自動で録音する機能や、鳴る前に「この電話は、防犯のために録音されます」と相手に警告を流す機能があるもの
  • 携帯電話は知らない番号を着信拒否に設定する
  • 固定電話への国際電話の着信をブロックする
  • 留守番電話機能を活用し、録音メッセージで相手が分かってからかけ直す

かかってきた番号を確かめる

心当たりのない番号は番号検索で調べてください。同じ番号について他の人からの報告が集まっていることがあります。海外からの着信であれば海外番号・国番号一覧もご確認ください。すぐに切れた着信にかけ直させる手口はワン切り・コールバック詐欺の記事にまとめています。

払ってしまったとき

  1. すぐに110番に連絡する
  2. 振込先の金融機関に連絡する(金融機関は、犯罪に使われた疑いのある口座について取引の停止などの措置をとることが法律で定められています)
  3. 消費者ホットライン「188」、または警察相談専用電話「#9110」に相談する

やり取りの記録・振込明細・相手の番号は残しておいてください。整理のしかたは被害整理メモ・相談窓口にまとめています。

まとめ

  • 買っていない宝くじに当選することはない
  • 本物の当せん金は自分で売り場かみずほ銀行へ受け取りに行く(ネット購入は自動振込)。先払いは一切不要
  • 宝くじの当せん金に所得税はかからない。「税金の先払い」は成り立たない
  • 一度払うと名目を変えて要求が続く。「当選番号を事前に教える」話も同じ詐欺
  • 断るためのかけ直しや返信もしない。番号やアドレスが相手に知られる
  • 払ってしまったら110番 → 金融機関 → 188/#9110。まず番号検索で相手の番号を確かめる

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※当せん金の受け取り方は2026年9月時点の宝くじ公式サイトの案内です。5万円を超え10万円以下の当せん金は「10万円マーク」のある売り場でも受け取れます。反対に、1万円以下の当せん金しか扱わない売り場もあります。最新の条件は宝くじ公式サイトでご確認ください。国民生活センターの相談事例は2017年3月受付のもので、金額はその1件の例です。

この記事に出てくる番号帯

気になる番号は 番号検索 から調べられます。

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