詐欺・迷惑電話

太陽光・蓄電池の勧誘電話:「補助金が今なら」と言われたら

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結論:「補助金が今なら出る」「今日決めれば安い」と電話で急がされたら、その場で決めずに切ってかまいません。補助金があるかどうかは、相手が教える番号ではなく、自治体の窓口や補助金を出している機関の公式情報で、自分で確かめます。電話勧誘で契約してしまっても、書面を受け取ってから8日以内ならクーリング・オフができます。

この記事では、国民生活センターに寄せられた太陽光発電・家庭用蓄電池の相談事例、「補助金」を理由に急がせる勧誘の特徴、補助金の確かめ方、契約してしまったときの手続きをまとめます。

蓄電池の相談は4年で約4倍、きっかけは訪問と電話

国民生活センターが2021年6月に出した注意喚起によると、家庭用蓄電池についての全国の消費生活センター等への相談は、2016年度の325件から2020年度は1,314件に増えました。2016年4月〜2021年4月に登録された相談を買い方の形で分けると、訪問販売が3,456件で最も多く、次が電話勧誘販売の503件でした。

電話で始まった例もあります。「電力会社の関連会社」を名乗る事業者から「電気料金が安くなる」と電話があり、その後に家まで来て蓄電池と太陽光パネルの契約を勧められました。あとで、電力会社の関連会社ではない別の事業者だったと分かっています。電気・ガスの契約の切り替えを勧める電話については、電力・ガスの切り替え勧誘の記事にまとめています。

すでに太陽光パネルを付けている家には、「無料で点検する」という電話から入る型もあります。国民生活センターは2025年6月、「太陽光パネルの無料点検をすると電話があり、点検したら高額な契約を勧誘された」といった相談が増えていると注意を呼びかけました。太陽光発電システムの点検商法の相談は、2024年度に613件ありました。

「補助金」を使って急がせる言い方

公的機関に寄せられた相談には、次のような言い方が出てきます。

  • 「国の補助金が出るので安くなる」(「市から委託された」と言って無料点検に来た事業者から、約200万円の蓄電池を契約した例)
  • 「早くしないと補助金が打ち切られる」(栃木県の注意喚起)
  • 「この価格は今日限り」「今なら工事費無料」「今ならモニター価格で提供できる」(国民生活センター)

「補助金の申請は代行する」と言われて契約したのに、いつまでも連絡がなく、自治体に問い合わせたら「申請されていない。今からでは間に合わない」と言われた例もあります。補助金が受け取れるかどうかは、契約した後になって分かることもあるのです。

補助金があるかは、自分で確かめる

国民生活センターの資料によると、家庭用蓄電池の設置の補助金には国の補助事業のほか、自治体ごとの制度もあります。制度ごとに中身が違うので、次の順で確かめます。

  1. 住んでいる市区町村と都道府県の公式サイトや窓口で確かめる。電話をかけるときは、勧誘してきた人が教える番号ではなく、自分で調べた代表番号を使います。栃木県は「補助を行っている機関が公表している情報をご自身で確認するように」、尼崎市は「公的な専門窓口などに確認してください」と呼びかけています。
  2. 国の補助金は、実施している機関の公式サイトで確かめる。たとえば一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の「令和7年度補正 家庭用蓄電システム導入支援事業」は、2026年5月29日に申請額が予算に達したため公募を終えています。特設サイトには「公募の再開を行う予定はありません」と書かれています(2026年9月に確認)。この事業の申請は、販売事業者(共同実施事業者)が行う仕組みでした。
  3. 「今日まで」「あと何件」と言われても、その場で決めない。国民生活センターは、複数の会社から見積もりを取って比べ、契約書の中身をよく確かめるよう勧めています。

電話勧誘のルールと、断り方

特定商取引法では、電話で勧誘して申込みを受ける取引を「電話勧誘販売」と呼びます。いったん電話を切ったあと、消費者が郵便や電話で申し込んだ場合も含まれます。事業者は勧誘の前に、会社の名前、勧誘する人の名前、売る商品の種類、契約を勧める電話であることを告げなければなりません。

また、契約しないと伝えた人にそのまま勧誘を続けることや、改めて勧誘することは禁じられています。「うちは契約しません」とはっきり伝えて、電話を切ってかまいません。断り方の例は営業電話の断り方を見てください。

契約してしまったとき

  • クーリング・オフ:電話勧誘販売でも訪問販売でも、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内なら、書面か電磁的記録で申込みを取り消したり、契約を解除したりできます。国民生活センターによると、代金の一部を払っていても返してもらうよう求められます。事業者に「通知はいらない」と言われて不安になった相談例もあるので、自分で記録が残る形で送ります。
  • 事実と違う説明を受けた場合:事実と違うことを言われ、それを本当だと思い込んで契約したときは、契約を取り消せます。「補助金が出る」「電力会社の関連会社だ」という説明が違っていたなら、消費生活センターに相談してください。
  • 記録を残す:電話がかかってきた日時、番号、名乗った会社名、言われたことをメモしておきます。書き方は被害整理メモにまとめています。

電話が来たら、この順で

  1. 「補助金が今なら」「今日だけ」と言われても、その場で決めずに切る。
  2. 相手が教える番号にはかけ直さない。補助金は自治体の窓口など、自分で調べた連絡先で確かめる。
  3. かかってきた番号を番号検索で調べ、ほかの人の口コミを見る。
  4. 契約してしまった、しつこく勧誘される、というときは消費者ホットライン188へ相談する。

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※家庭用蓄電池の相談件数は、国民生活センターが2021年6月に公表した2020年度までの数字です(2021年4月30日までの登録分)。点検商法の相談件数は2025年6月公表の2024年度の数字です。補助金の募集の状況は2026年9月に確かめたもので、制度や自治体によって変わります。契約や取消しの判断は、消費生活センター(188)にご相談ください。

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