詐欺・迷惑電話

知らない番号からの着信、折り返すべき?正しい対処法

公開日 | 更新日

最終更新:2026年9月

知らない番号から着信があったとき、「折り返すべきか」「無視すべきか」で迷う人は多いはずです。スマートフォンの着信画面に出る情報は、「非通知」「番号が表示される着信」「+で始まる国際電話番号」の3種類に分けて考えると、対応に迷いにくくなります。この記事では、警察庁が公表した2025年(令和7年)の特殊詐欺の数字をもとに「なぜ知らない電話に慎重になるべきか」を確かめたうえで、3分岐ごとの対応、折り返す前に番号を調べる方法、携帯各社・NTTの非通知拒否サービス、固定電話の国際電話休止、出てしまった・折り返してしまったときの対処までをまとめます。

数字で見る「知らない電話」のリスク

警察庁の確定値によると、2025年(令和7年)の特殊詐欺の認知件数は27,832件、被害額は約1,423.1億円で、前年から件数は32.3%、被害額は98.0%増えました。

項目(令和7年・警察庁)数字
犯人が最初に使った接触手段のうち「電話」の割合78.8%(約8割)
オレオレ型特殊詐欺・還付金詐欺で「電話」が占める割合9割以上
予兆電話(住所・氏名・資産・取引金融機関などを探る、特殊詐欺が疑われる電話)の件数331,653件(前年比+71.4%)
警察官等をかたる「ニセ警察詐欺」11,014件・被害額1,005.0億円
特殊詐欺に使われた電話番号のうち国際電話番号の割合約75.5%

だましの入口の多くが電話で、しかも事前に住所や資産、取引している金融機関などを探る電話が年間30万件を超えています。「知らない番号にすぐ出ない・すぐかけ直さない」は、この入口を閉じるための基本動作です。

まず「出ない・かけ直さない」で困らない理由

本当に必要な連絡なら、相手は留守番電話にメッセージを残したり、あらためてかけ直してきたりします。出なかったことで困るのは、多くの場合「少し連絡が遅れる」程度です。一方、出た電話で名前や資産を聞き出されると、それが次の詐欺の材料になります。迷ったら、いったん出ずに、留守電の内容と番号を確かめてから判断してください。

非通知は原則出ない。着信拒否の設定まで済ませる

非通知(画面に「非通知設定」と表示される着信)は、原則として出なくてかまいません。番号を通知しないかけ方にはやり方が決まっています。相手の電話番号の前に184を付けて発信するとその通話は「非通知」、186を付けると「通知」になります。つまり非通知でかけてくる相手は、184を付けているか、初期設定を非通知にしている人です。本当に用のある相手なら、186を付けてかけ直せば番号が表示されます。

非通知そのものを着信させたくないなら、拒否サービスを使うのが確実です。

回線サービス名料金・設定
NTTドコモ番号通知お願いサービス申込み不要・月額無料。非通知の相手には「最初に186をつけて発信するなど、電話番号を通知しておかけ直しください」と応答して自動で切れる
au(KDDI)番号通知リクエストサービス申込み不要・月額無料。「1481」に発信で開始、「1480」で停止。相手には「お客さまの電話番号を通知しておかけ直しください。」と案内される
ソフトバンクナンバーブロック月額無料・申込みが必要。My SoftBankまたは専用ダイヤル「144」で拒否したい番号を登録する。サーバー側で拒否するので着信履歴にも残らない。ただし非通知は「着信した非通知固有の番号」が登録される仕組みで、すべての非通知を拒否するものではない
NTT東日本・西日本(固定電話)ナンバー・リクエストナンバー・ディスプレイのオプションで、単独では契約できない有料サービス。非通知の相手には番号を通知してかけ直すよう自動で案内し、こちらの電話は鳴らない。70歳以上の契約者、または70歳以上の人と同居する契約者の回線は、申し出れば月額利用料と工事費が無料(2023年5月1日から)

着信履歴に非通知や不審な番号が並んで不安なときは、被害整理メモで日時・回数・状況を書き出しておくと、後で警察や消費生活センターに相談する際にそのまま使えます。

表示ありの番号は、折り返す前に調べる

市外局番(03、06など)や携帯番号(090/080/070)、フリーダイヤル(0120)が表示されている着信は、番号がわかっているぶん対処が簡単です。折り返す前に必ずその番号を調べてください。知らない番号にいきなりかけ直すと、相手に「この番号は反応する」と知らせることになり、予兆電話の続きに巻き込まれるおそれがあります。

調べる手段は、大きく4つに分けられます。どれか1つだけに頼るより、目的で使い分けると着信の正体に早くたどり着けます。

手段向いている状況分かること手間
1. 番号検索サイトで口コミ確認詐欺・しつこい営業を疑うとき他人の被害・迷惑報告、危険度番号を貼るだけ
2.「番号+企業名」でWeb検索企業名の心当たりがあるとき公式・第三者の記載検索語の工夫が必要
3. 番号帯(0120/0570/050)で推測情報がまだ何もないとき発信元のおおまかな傾向ほぼ一目で判別
4. 公式サイトの記載番号と照合正規の連絡か確かめたいとき本物かどうかの確証公式ページを探す

1の番号検索サイトは、同じ番号に迷惑した人の声が集まるため、詐欺や執拗な勧誘に早く気づけます。でんわチェックの番号検索なら、番号を入力するだけで危険度と口コミが並びます。2のWeb検索は企業名がぼんやり分かっているときに強く、「0120-XXX-XXX 保険」のように業種を添えると絞り込みやすくなります。3の番号帯は、頭の数桁で「フリーダイヤル」「ナビダイヤル」「IP電話」といった種類がつかめます。4の公式照合は、着信番号を企業の公式サイトに載った番号と突き合わせる方法で、正規の連絡かどうかを最終確認できます。

企業や役所を名乗る着信は、番号と名乗りの照合が有効です。「◯◯銀行です」「△△カードのセンターです」と名乗られても、その場で個人情報や暗証番号を答えず、いったん切ってから公式サイトや通帳・カード・請求書に書かれた正規の番号に自分からかけ直し、「こういう電話があったが、そちらからの連絡か」と確かめてください。メールやSMSに書かれた番号ではなく、自分で調べた番号を使うのがポイントです。番号帯での推測(手段3)は最初のふるい分けに便利ですが、それだけで安全と判断せず、口コミや公式照合と組み合わせてください。着信の1コールだけで切れる場合は、ワン切り詐欺の手口と対策もあわせて確認しておくと安心です。

国際電話番号(+で始まる番号)は出ない・折り返さない

着信番号の先頭が「+」で始まる場合、その後ろの数字は国番号です。「+81」は日本なので、それ以外(警察庁は例として+1や+44を挙げています)で心当たりがなければ、出ない・折り返さないを徹底してください。警察庁によると、2025年に特殊詐欺に使われた電話番号の約75.5%が国際電話番号でした。ワン切りで着信だけ残して折り返しを誘う手口の仕組みは、ワン切り・コールバック詐欺の手口と対処法にまとめています。

固定電話は国際電話そのものを止められる

普段、海外と固定電話で通話しない家庭は、国際電話不取扱受付センター(0120-210-364)に電話するか、Webから申し込むと、固定電話の国際電話の発信と、希望すれば海外からの着信を休止できます。着信を休止するとすべての国際電話が届かなくなるので、海外の家族や知人から電話を受ける予定がある場合は向きません。申込みは無料です(郵送で申し込む場合の郵送料は自己負担)。対象は03や06などから始まる10桁の固定電話で、携帯電話(070・080・090)や050のIP電話は対象外です。

携帯電話については、警察庁は「番号非通知の着信を拒否」「電話帳登録外番号からの着信を拒否」といった設定の見直しや、国際電話の着信ブロックができるアプリの利用を勧めています。

折り返してはいけないサイン

  • 「未払い料金がある」「訴訟になる」と支払いを急かす
  • 「還付金がある」「ATMで手続きができる」と言う。警察庁によると、還付金詐欺は自治体・税務署・年金事務所の職員などを名乗り、「払い戻しには期限がある」と焦らせて、携帯電話を持ってATMへ向かうよう指示します。ATMでお金が返ってくることは、絶対にありません(2025年の還付金詐欺は3,179件)
  • 警察官を名乗り、「捜査」や「優先調査」を理由にお金やキャッシュカードの話をする(ニセ警察詐欺は2025年だけで11,014件)
  • 「あなたの口座が犯罪に使われている」「キャッシュカードの交換が必要」と言う
  • 個人情報・暗証番号・カード番号・家族構成・資産を聞き出そうとする

出てしまった・折り返してしまったときは

  1. すぐに切る。相手の話が途中でも、切ってかまいません。
  2. 何も渡さない。名前・住所・口座・暗証番号などは答えない。ATMにも行かない。キャッシュカードを誰かに渡さない。
  3. 自分で調べた番号で確かめる。名乗られた役所・銀行・警察署へ、公式サイトや電話帳で調べた番号からかけ直して事実を確認する。
  4. 記録して相談する。被害整理メモで日時・番号・言われた内容を残し、警察相談専用電話 #9110、または身近な消費生活センターにつながる消費者ホットライン 188に相談する。お金を渡してしまった、今まさに家に来ると言われているなど急を要するときは110番へ。

調べても分からない番号の判断

口コミがまだ1件もなく、Web検索でも公式照合でも正体がつかめない番号は珍しくありません。使われ始めたばかりの番号や、個人の番号だとこうなります。このときは「分からない=すぐ折り返す」ではなく、いったん保留するのが安全です。本当に必要な用件なら、留守番電話に名乗りと用件が残るはずです。逆に、名乗らずに切れる・非通知で繰り返す番号は、それ自体が警戒のサインになります。

自分も口コミ投稿で他の人を助ける

調べる側だった経験は、そのまま次の誰かを守る情報になります。しつこい営業や不審な着信に気づいたら、番号検索の結果ページから危険度と口コミを投稿してみてください。「◯時にかかってきて△△と名乗った」という一言でも、同じ番号で悩む人には大きな手がかりです。

まとめ

  1. 非通知なら出ない。ドコモ・auの無料サービスや固定電話のナンバー・リクエストで、非通知を鳴らさない設定にできる
  2. 表示ありの知らない番号は、折り返す前に番号検索で口コミを確認し、企業や役所を名乗るなら公式の番号で確かめる
  3. 先頭が「+」で+81以外の国際電話番号は、出ない・折り返さない。固定電話は国際電話不取扱受付センター(0120-210-364)で国際電話を無料で休止できる
  4. 「還付金」「ATM」「捜査」「口座が犯罪に」という言葉が出たら切る
  5. 困ったら#9110(警察相談専用電話)か188(消費者ホットライン)へ

判断に迷う電話は「一度切って、自分で調べた番号で確かめてから」で十分です。気になる番号があれば、まずでんわチェックの番号検索で調べてみてください。

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※特殊詐欺の件数・被害額・割合は、警察庁が2026年6月5日に公表した令和7年(2025年1〜12月)の確定値です。各社サービスの料金・設定方法は2026年9月に各社公式ページで確認した内容で、契約プランや機種によって異なる場合があります。最新の条件は各社の公式ページでご確認ください。

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