「お子さんが痴漢で捕まりました」から始まる電話
警察官や弁護士、鉄道会社の関係者を名乗り、「息子さんが痴漢で捕まった」「示談金を今日中に払えば釈放される」と告げる電話があります。話の作りは、警察庁が類型として挙げるオレオレ詐欺およびニセ警察詐欺と同じです。
この電話の狙いは、恥ずかしさと時間の切迫で、確認させないことにあります。「会社に知られたくないでしょう」「今日中でないと勾留される」という言い方が使われます。
本人に確認できないよう、先回りされます
典型的なのが、最初に「携帯をなくした」「携帯が壊れて番号が変わった」と伝えてくる形です。これを信じると、本人の本当の番号にかけ直せなくなります。
また「本人は今、事情聴取中で電話に出られない」「代わりに私が説明します」と、本人と話させない理由が用意されます。
止まるべき言葉
- 「示談金を現金で用意してください」… 警察が示談金の現金を電話で指示することはありません
- 「これから受け取りに行きます」… 警察も弁護士も、現金やカードを自宅に取りに来ません
- 「誰にも言わないでください」… 家族に相談されると崩れるためです
- 「今日中に」… 考える時間を与えないための言い方です
やることは1つだけです
一度切って、家族本人の「元の番号」にかけてください。相手が伝えてきた新しい番号ではなく、自分の電話帳に前から入っている番号です。
警察庁は「不審な電話は一度切って確認する」「家族や友人と詐欺対策について話し合う」ことを挙げています。本人につながらない場合は、勤務先や別の家族など自分が知っている別の経路で確認してください。
名乗られた警察署に確認したいときも、相手が伝えた番号は使わず、自分で調べた代表番号にかけてください。
家族で先に決めておく
- お金の話が出たら、いったん切って家族に相談すると決めておく
- 本人確認のための合い言葉を決めておく
- 在宅時も留守番電話にしておく(警察庁が挙げている対策です)
かかってきた番号を調べる
心当たりのない番号は番号検索で調べてください。ただし番号は偽装できるため、表示された番号が本物である保証はありません。詳しくは番号詐称:表示された番号は本物の証明になりませんをご覧ください。
渡してしまったとき
- すぐに110番に連絡する
- 振込であれば金融機関に連絡する
- 警察相談専用電話「#9110」または消費者ホットライン「188」に相談する
整理のしかたは被害整理メモ・相談窓口にまとめています。
まとめ
- 「痴漢で捕まった・示談金」はオレオレ詐欺/ニセ警察詐欺の型
- 「番号が変わった」を信じない。元の番号にかけ直す
- 示談金を現金で・取りに行く・誰にも言わないで——本物は言いません
- 確認は自分が知っている経路で。相手が伝えた番号は使わない
- 渡してしまったら110番 → 金融機関 → #9110/188
※特殊詐欺の類型および対処法は、警察庁「SOS47 特殊詐欺対策ページ」の記載によります。