詐欺・迷惑電話

SNSで知り合った相手から電話やLINEに誘われたときの判断

公開日 | 更新日

SNSやマッチングアプリで知り合った相手から「電話で話しませんか」「LINEに移りましょう」と誘われ、不安になっていませんか。この記事では、警察庁・国民生活センター・金融庁などの公開情報をもとに、SNS型ロマンス詐欺・投資詐欺の典型的な流れ、令和7年(2025年)の被害の数字と「どのアプリから始まることが多いか」、電話やビデオ通話で話せても本人とは限らない理由、お金の話が出たときに確認すること、そして送金してしまったときの連絡先(110番・振込先の金融機関・#9110・188)をまとめます。

SNSで知り合った相手から「電話で話そう」と言われたら

メッセージのやり取りが続いたあとに「電話で話しませんか」「LINEに移りましょう」と持ちかけられ、そこから金銭の話に進む。これが、警察庁が類型として挙げているSNS型ロマンス詐欺とSNS型投資詐欺によくある形です。

警察庁はSNS型ロマンス詐欺を「SNSやマッチングアプリなどを通じて出会った者と、実際に直接会うことなくやりとりを続けることで恋愛感情や親近感を抱いてしまい、金銭等をだまし取られてしまう詐欺」と説明しています。そのうえで、「マッチングアプリ上で知り合った後、早い段階でLINEに誘導された場合は詐欺等を疑ってください」と呼びかけています。国民生活センターも、ロマンス投資詐欺の流れの2番目に「実際に会う前に、出会い系サイトやマッチングアプリ等以外でのサービスでやり取りしないかと持ち掛けられる」ことを挙げています。

数字で見る被害(令和7年・確定値)

警察庁が2026年6月5日に公表した令和7年の確定値では、次のとおりです。

類型認知件数被害額
SNS型ロマンス詐欺5,645件546.4億円
SNS型投資詐欺9,523件1,288.0億円
特殊詐欺(参考)27,832件約1,423.1億円

SNS型ロマンス詐欺の中身を見ると、次のような特徴があります。

  • 最初に接触してきたツールは、マッチングアプリが全体の32.7%で最も多く、次いでInstagram(22.8%)、Facebook(18.6%)
  • 最初の接触手段は、ダイレクトメッセージが全体の92.8%
  • 被害に遭った人の年代は、40代〜60代で全体の75.6%
  • お金の渡し方は、振込型が3,055件(全体の約5割)。暗号資産を送らせる形が2,177件で、前年から177.0%増えています

「若い人だけの話」「マッチングアプリだけの話」ではありません。InstagramやFacebookのダイレクトメッセージから始まる例も多くあります。

進み方はほぼ決まっています

警察庁が示している手口の一例は、次の7段階です。

  1. SNSやマッチングアプリでやり取りが始まる
  2. 他のサービス(LINEなど)でやり取りするよう持ちかけられる
  3. 恋愛感情を抱かせるようなメッセージが送られてくる
  4. 投資サイトを案内され、勧められる
  5. さらに高額の投資をするよう勧められる
  6. 出金しようとすると、さまざまな名目で送金を要求され、結局出金できない
  7. 相手と連絡が取れなくなる

警察庁によると、「2人の将来のために」などと投資に誘う手口が約7割以上を占め、投資の専用アプリで運用収益が上がっているように見せかけることもあります。

分かれ目は6段階目です。国民生活センターに寄せられた相談では、出金しようとしたら「利益を含めた総資産の15%を保証金としてさらに支払う必要がある」と言われた例、個人の口座宛てに投資金を振り込み、出金しようとすると所得税の支払いを求められた例、出金のための手数料を払っても出金できなかった例があります。増えた残高を引き出すのに、さらにお金を払えと言われたら、それ以上は払わず警察に相談してください。

電話やビデオ通話で話せても、本人とは限りません

「声を聞いた」「ビデオ通話で顔を見た」ことは、相手が本物である証拠になりません。警察庁は次のように注意しています。

「SNS上に公開された写真や翻訳アプリ、AIなどを利用すれば、誰でも簡単に他人になりすますことができ、本人の音声、動画を作ることができてしまいます。どんなにチャットやメッセージ、電話やビデオ電話で仲良くなっても、本人ではない者がなりすましている可能性があります。」

プロフィールの写真も、本人である確認の材料にはなりません。通話で聞いた話は、自分でメモを取らない限り後から見返せないため、お金や投資の話が出たら日時と内容を書き留めておきましょう。

会ったことがない相手から、お金の話が出たら

警察庁は、実際に会ったことがない人から次のような話が出たら要注意だとしています。

  • 「2人の将来のために」
  • 「投資でお金を増やそう」
  • 「会いたいから旅費を送って」
  • 「荷物を送るから手数料を払って」

1つでも当てはまれば、お金を振り込む前に、迷わず警察に相談するよう呼びかけています。国民生活センターも「出会い系サイトやマッチングアプリ等で出会った相手の指示で投資するのはやめましょう」とアドバイスしています。

もう1つ知っておきたいのが、自分の口座を使わせてほしいという頼みです。警察庁によると、「投資の手伝い」などと言って、自分の口座に振り込まれたお金を別の口座へ送金させ、被害者がマネー・ローンダリングの道具として使われる例もあり、組織的犯罪処罰法違反に問われることもあります。

相手の電話番号を確かめる

警察庁は特殊詐欺対策として、何よりも「犯人と話をしない」ことが大切だとしています。「+1」や「+44」など「+」で始まる国際電話番号を使った特殊詐欺被害が多発しているとして、国際電話番号や見知らぬ番号からの着信は無視するよう呼びかけています。

当サイトの検索ログ(2026年7月20日〜8月19日の30日間)では、調べられた国際番号のうちアメリカ・カナダ(+1)が165回で最も多く、次いでマレーシア13回、オーストラリア8回、ブラジル8回でした。

心当たりのない番号は番号検索で、国番号は海外番号・国番号一覧で確認できます。ほかの手口は詐欺・迷惑電話の手口一覧にまとめています。

お金を出してしまったとき

振込で送金した場合は、すぐに連絡してください。金融庁によると、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺も預金口座への振込で被害に遭った場合は「振り込め詐欺救済法」の対象で、振込先の口座に残っているお金が支払われる可能性があります。ただし犯人が口座からお金を引き出してしまうと支払いは受けられません。支払いを受けられるまでには少なくとも半年以上かかるのが一般的です。

  1. たった今被害に遭ったなら110番。警視庁は、被害に遭った直後などは緊急ダイヤル「110番」をと案内しています
  2. 振込先の金融機関に連絡する。金融庁は「警察と振込先の金融機関に連絡してください」としています
  3. 警察相談専用電話「#9110」、または消費者ホットライン「188」に相談する。188は、市町村や都道府県の消費生活センターなどを案内する全国共通の番号です

やり取りの画面、相手のアカウント、振込明細、電話番号は消さずに残してください。整理のしかたは被害整理メモ・相談窓口にまとめています。

まとめ

  • マッチングアプリなどで知り合って早い段階でLINEなど別のサービスに誘われたら、警察庁は詐欺を疑うよう呼びかけている
  • 電話やビデオ通話で話せても、AIなどでなりすましができる。会ったことがなければ本人とは限らない
  • 出金するのにさらにお金を求められたら、それ以上払わずに相談する
  • 警察庁の令和7年確定値でSNS型ロマンス詐欺は5,645件・546.4億円。最初の接触はマッチングアプリ、Instagram、Facebookの順に多い
  • 被害があれば110番・振込先の金融機関へすぐ連絡、迷ったら#9110/188

知らない番号から電話が来たら、まず出ずに番号検索で確かめてください。相手に言われた番号にかけ直す必要はありません。

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※被害の件数・金額・割合は、警察庁が公表した令和7年(2025年)1〜12月の確定値です。最初の接触ツール・接触手段・年代の割合はSNS型ロマンス詐欺についての数字です。国民生活センターの相談例は2022年3月3日公表の資料によります。検索ログの集計は、でんわチェックで2026年7月20日〜8月19日の30日間に国際番号が検索された回数を数えたものです。

この記事に出てくる番号帯

気になる番号は 番号検索 から調べられます。

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