先月の1,690件を調べたら、7割が日本の電話番号ではなかった
知らない番号から着信があったとき、多くの人がまずやるのが「その番号を検索する」ことです。でんわチェックには、その検索の記録が残っています。
2026年7月20日から8月18日までの30日間で、1,690回の番号検索がありました。調べられた番号は941個です。その内訳を全部見たところ、私たち自身にとっても予想外の結果になりました。
日本の電話番号は、固定電話が10桁、携帯電話が11桁です。ところが検索された1,690回のうち1,216回(約72%)が12桁以上でした。12桁以上ある時点で、日本国内の番号ではありません。そしてでんわチェックに情報があったのは、1,690回中わずか7回(0.4%)でした。
「010」で始まる番号は国際電話です
346回(全体の20.5%)が「010」で始まる番号でした。010は日本から国際電話をかけるときの番号で、そのあとに国番号が続きます。着信履歴に「010」から始まる長い番号が残っていたら、それは海外からかかってきた電話です。
この346回を国番号と照合しました。ただし国番号が合っているだけでは、その国からの電話とは言えません。相手先の番号の桁数が、その国の電話番号として成り立っていることまで確かめています。桁が途中で切れている番号は、番号として成立しないため内訳から外しました。桁数の決まりを確認できなかった国も同じく外してあります。
その結果、国別に数えられたのは346回のうち167回で、内訳は次のとおりです。
- アメリカ・カナダ(+1)… 133回
- マレーシア(+60)… 12回
- ブラジル(+55)… 8回
- ノルウェー(+47)… 6回
- 中国(+86)/フランス(+33)… 各4回
国が分かった167回のうち133回、およそ8割がアメリカ・カナダでした。残る179回は、番号が途中までしか入力されていないなどの理由で国を出せませんでした。国番号ごとの詳しい情報は国番号一覧にまとめています。
その4割は「アメリカのフリーダイヤル」だった
アメリカ・カナダからの133回のうち、59回(44%)が800・833・844・855・866・877・888で始まる番号でした。これはアメリカのフリーダイヤル(toll-free)で、日本の0120にあたります。
実際に検索されていた番号には、次のようなものがありました。
- 010-1-877-295-1635
- 010-1-833-895-7915
- 010-1-866-973-1071
- 010-1-800-956-3693
アメリカの企業が、日本の個人の携帯にフリーダイヤルから電話をかけてくる理由は、通常は考えにくいものです。
174個すべてが「1日のうちだけ」検索されていた
もうひとつ、集計していて気づいたことがあります。「010」で始まる番号174個は、すべて1日のうちにだけ検索されていました。何日にもわたって検索されている番号は1つもありません。
これは、同じ番号が同じ日に多くの人へ一斉にかけられていることを示しています。1つの番号を長く使い続けるのではなく、その日だけ大量にかけて番号を捨てる、という動き方です。だからこそ、番号を1つずつ着信拒否しても追いつきません。
心当たりのない010番号への対処
折り返さないでください。国際電話への折り返しは通話料がこちら持ちになります。高額な通話料が発生する番号に繋がる「ワン切り」の手口は古くからあります。
出てしまっても、すぐ切って構いません。出た瞬間に自動音声が流れる、英語で何か言っている、無言——このどれかなら切ってください。「本人確認のため番号を押してください」と言われても、押さないでください。番号を押すと「この番号は使われている」と相手に伝わり、次から着信が増えます。
1件ずつ着信拒否するより、国際電話の着信自体を止めるほうが確実です。番号を変えてかかってくるため、個別の拒否ではきりがありません。契約している通信会社に「国際電話の着信を止めたい」と相談してください。海外に電話をかける予定がなければ、止めておいて困ることはあまりありません。
金銭の受け渡しや個人情報を伝えてしまった場合は、消費者ホットライン「188」(いやや)に連絡してください。局番なしの3桁で、最寄りの消費生活センターにつながります。被害の整理と相談先は被害整理メモ・相談窓口にまとめています。
この記事の集計について
でんわチェックの検索ログ(2026年7月20日〜8月18日の30日間・1,690件)を集計しました。8月19日を入れていないのは、まだ終わっていない日を入れると数字があとから増えてしまうためです。
国別の内訳は、「010のあとの数字」を国番号と照合したうえで、相手先の番号がその国の電話番号として成り立つ桁数になっているものだけを数えています。たとえばアメリカ・カナダの番号は市外局番を含めて必ず10桁で、それに満たない番号は途中で切れており、どこの国かを決められません。この条件で数えられたのが346回中167回、残る179回は「判定できず」としました。桁数の決まりを確認できなかった国も、この179回に含めています。
本文の「12桁以上が約72%」「情報があったのは7回」は、桁数と検索結果から数えたもので、国番号一覧とは関係ありません。国番号の一覧はITU(国際電気通信連合)の公開資料に合わせて212件まで拡充してあります。
なお、でんわチェックに情報があったのは1,690回中7回だけでした。知らない番号を調べる人の多くが、国内の番号ではなく、そもそもデータベースに載りようのない海外の番号を調べている——これは私たち自身にとっても予想外の結果でした。