詐欺・迷惑電話

偽サイトや警告画面のサポート番号にかけてはいけない理由

公開日 | 更新日

「〇〇 サポート 電話番号」で検索して出てきた番号や、パソコンに突然出た「ウイルスに感染しました」という画面の番号に、そのまま電話をかけていませんか。この記事では、偽の警告画面や偽サイトに載っている電話番号にかけると何が起きるのか(IPA・国民生活センターが確認している手口と被害額)、検索結果の上位でも安心できない理由、正しい番号のたどり方、かける前に番号のどこを見るか、かけてしまったあとにやることを、公的機関の公開情報と当サイトの検索データをもとにまとめます。

偽の画面に出る「サポート番号」は、詐欺の入口です

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)によると、インターネットを見ている最中に本物に見せかけたセキュリティ警告を出し、そこに書いた電話番号にかけさせる手口(サポート詐欺)では、最近は警告画面に電話番号を表示して、最初から電話をかけさせる形がほとんどです。IPAは「表示されているサポート電話番号に電話をしてしまうと、思わぬ被害に遭います」と注意し、画面を閉じられずに電話をかけてしまい被害に遭う相談が多いとしています。

IPAが挙げている偽の警告画面の特徴は次のとおりです。

  • 警告画面が次々と重なって開き、閉じるボタンが隠れる
  • 大きな警告音や「ウイルス感染」などのアナウンスが流れる
  • マイクロソフト、マカフィーなど実在する企業名やロゴが表示される
  • 問い合わせ先の電話番号が繰り返し表示される
  • 「今すぐ対応しないと個人情報が流出する」など焦らせる表現が目立つ

IPAによると、正規のセキュリティサービスが警告表示に電話番号を出して電話をかけさせることは通常ありません。Microsoftも、自社のメッセージや警告メッセージに電話番号を載せることはないと説明しています。画面が表示されただけならパソコンはウイルスに感染しておらず、偽の警告画面を閉じるだけで問題ありません(全画面表示は「ESC」キーで解除できます)。

電話をかけると、どう進むのか

IPAが紹介している典型的な流れは、次のようなものです。

  1. 電話に出たオペレーターが、マイクロソフトのサポート担当などを名乗る
  2. 遠隔操作用のソフトをダウンロード・インストールさせ、パソコンを遠隔操作して「危険な状態」だと説明する
  3. 有償のサポート契約を強く勧める。数万〜10万円程度を示されることが多い
  4. 支払いにコンビニで買う電子マネーのプリペイドカードを求められる事例が多くなっている

国民生活センターによると、サポート詐欺の相談は年間5,000件台で推移してきましたが、2023年度は2022年度の同じ時期と比べて約1.3倍に増え、特に70歳以上の相談が大幅に増えました。インターネットバンキングで送金を指示される新しい手口もあり、「修理代100円」のつもりで送金画面に入力したところ、遠隔操作で「0」を足されて100万円が送金されていたという相談(2023年7月受付・70歳代男性)も紹介されています。

また、IPAは一度でも電話をかけると、こちらの電話番号が相手に伝わり、あとから電話がかかってきた事例があるとしています。かかってきても出ないか、着信拒否にしてください。

検索結果の上位でも、公式である保証はありません

検索して出てきた番号にそのままかけるのも危険です。国民生活センターは、ネットで検索したロードサービスのトラブルについて「インターネット検索結果で上位に出たからといって安易に信用しないようにしましょう」と注意しています。紹介された相談では、検索で一番上に出たサイトに「基本料金2,280円~」とあったので電話で頼んだところ、見積額は約8万円だったといいます。

同じ注意喚起で国民生活センターは、車が故障したらネットで検索する前にまず契約中の損害保険会社や保険代理店に問い合わせること、日頃から連絡先を控えておき、家族とも共有しておくことを勧めています。困ってから検索するのではなく、先に正しい連絡先を手元に置いておく、という考え方はどの窓口にも当てはまります。

正しい番号のたどり方

  1. 手元の物から… 契約書・保険証券・請求書・カードなど、自分が受け取った物に書かれた番号。日本クレジット協会も、カード会社・銀行への連絡は「お持ちのカード裏面に記載されているお問い合わせ先」へと案内しています。
  2. ブックマークしておいた公式サイト・公式アプリから… 警察庁は、正規サイトに似たドメイン名のフィッシングサイトが多く、見た目で真偽を判断するのは非常に難しいとして、公式サイトを「お気に入り」や「ブックマーク」に登録しておくか、公式アプリを使うよう呼びかけています。
  3. 検索で開いたときはURLを確かめる… 日本クレジット協会は、公式サイトのURLと違いがないか必ず確認するよう呼びかけています。偽サイトのURLは本物と同じに見えたり、似ているようで微妙に違う文字が使われていたりします。スマートフォンではURLが全部表示されないことがある点にも注意が必要です。

共通しているのは、相手やその場の画面から番号をもらわないということです。銀行・カード会社の番号の確かめ方は銀行・カード会社の正規番号の確かめ方で詳しく解説しています。

偽サイトを疑うときに見る場所

  • URLのつづり… 本物に似せた別ドメインが使われます。消費者庁も、偽の通販サイトの見分け方として「公式通信販売サイトのURLであるか」を挙げています
  • 連絡先の載り方… 消費者庁は、連絡先(電話番号・メールアドレスなど)が表示されているかを確認するよう勧めています。一方で、電話番号が載っていても本物とは限らないのは上で見たとおりです
  • 急がせる表現… 「今すぐ対応しないと個人情報が流出する」のように焦らせる表現は、IPAが挙げる偽警告の特徴です
  • 不自然な日本語… 消費者庁の確認点にも「日本語が不自然でないか」があります

かける前に、その番号を見る・調べる

電話をかける前に、番号の形そのものも確かめましょう。総務省によると、日本の携帯電話の番号は「070」「080」「090」で始まる11桁、かけた側の通話料がかからないフリーダイヤルは「0120」なら全部で10桁、「0800」なら11桁です。日本から海外にかけるときは「010+国番号+相手国の番号」という形になります。

「+1」「+44」のように「+」で始まる番号は国際電話です。警察庁によると、令和7年(2025年)中に特殊詐欺に使われた電話番号の約75.5%が国際電話番号でした。

当サイトの検索ログ(2026年7月20日〜8月19日の30日間)では、調べられた国際番号354回のうちアメリカ・カナダ(+1)が165回、そのうち66回(40%)は「+1」の後ろが800・833・866・877などで始まる番号でした。海外の番号でも、画面や検索結果に出てきた番号にそのままかけず、まず調べてください。

心当たりのない番号は、かける前に番号検索で調べてください。口コミが寄せられていれば判断の材料になります。海外番号・国番号一覧で国番号も確認できます。よくある手口は詐欺・迷惑電話の手口一覧にまとめています。

かけてしまったあとにやること

  1. 遠隔操作を許してしまったら、ネットワークを切る。IPAによると、無線LANをオフにする、ネットワークケーブルを抜く、ルーターの電源を落とすなどでネットワークを切断すれば、それ以上の遠隔操作を強制的に止められます。
  2. 入れてしまった遠隔操作ソフトをアンインストールする。IPAは、不審なセキュリティソフトまで入れた場合は「システムの復元」で入れる前の状態に戻すことを勧めています。電話で話しただけでソフトを何も入れていなければ、パソコンには影響はないとしています。
  3. カード情報や口座情報を伝えた・入力した場合は、カード会社・金融機関にすぐ連絡する。国民生活センターも、偽サイトに情報を入力してしまったらすぐにクレジットカード会社や金融機関などに連絡するよう案内しています。連絡先はカード裏面など手元の番号で確かめます。
  4. 相談する。
    • 契約や支払いのことは消費者ホットライン「188」。身近な消費生活センターや相談窓口を案内してもらえます(相談は無料、窓口につながった時点から通話料がかかります)
    • 詐欺の疑いがあるときは警察相談専用電話「#9110」。発信地を管轄する警察本部などの相談窓口につながります
    • いま被害に遭っている・事件を目撃したなど緊急のときは110番
    • 警告画面の消し方などパソコンの技術的なことは、IPA 情報セキュリティ安心相談窓口(03-5978-7509、10時〜17時、土日祝日・年末年始を除く)

相談の前に「いつ・どの画面やサイトで・どの番号にかけ・何を伝えたか・いくら払ったか」をメモしておくと話が早く進みます。整理のしかたは被害整理メモ・相談窓口にまとめています。

まとめ

  • 警告画面や偽サイトのサポート番号は、遠隔操作・有償契約・電子マネー払いへの入口。正規のセキュリティサービスは警告に電話番号を出してかけさせることは通常ない
  • 検索結果の上位でも、公式である証明にはならない
  • 正しい番号は手元の書類やカード・ブックマークした公式サイトや公式アプリからたどる。困る前に控えておき、家族とも共有する
  • かける前に番号の形を見て、調べる。「+」で始まる番号は国際電話
  • かけてしまったらネットワークを切る → ソフトを削除 → カード会社・金融機関 → 188/#9110(緊急は110番)

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※サポート詐欺の相談件数は国民生活センターが2024年3月27日に公表した時点の数字、国際電話番号の割合(約75.5%)は警察庁が公表した令和7年(2025年)中の数字です。IPA安心相談窓口の電話番号・受付時間、188の通話料は2026年9月時点の各ページの記載によります。検索ログの集計は、でんわチェックで2026年7月20日〜8月19日の30日間に検索された国際番号を数えたものです。

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