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171災害用伝言ダイヤルの使い方と体験利用日

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大きな地震のあと、家族に電話がつながらないときに使えるのが、NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」です。この記事では、171で伝言を録音・再生する手順、使えるようになる条件、平常時に練習できる体験利用日、文字で残せる「web171」や携帯各社の「災害用伝言板」との違い、停電時の注意、災害に便乗した不審な電話への備えを、NTT東日本・総務省・国民生活センターの公開情報をもとにまとめます。

171とは・なぜつながりやすいのか

総務省によると、大きな災害が起きると被災地への電話が大量に殺到し、回線が混雑してつながりにくくなります。東日本大震災の直後には、携帯電話事業者によっては最大で平常時の約50〜60倍以上の通話が一時的に集中しました。

171は、こうしたときに提供が始まる「声の伝言板」です。NTT東日本によると、171は被災地の外にある伝言センタにつながるため、被災地への電話が混み合っていてもつながりやすくなっています。申し込みや契約は不要で、「171」をダイヤルするだけで使えます。録音・再生は全国どこからでもできますが、海外からは使えず、ガイダンスは日本語のみです。

総務省は、電話をかけるときは手短にし、不要不急の電話やリダイヤルを控えるよう呼びかけています。安否確認は171などの伝言サービスに回すことが、被災地の緊急の電話を通す助けになります。

171の基本の使い方

録音も再生も「171にかける→1か2を押す→電話番号を入力する」の流れです。入力する電話番号は、被災地の人の自宅の固定電話や携帯電話などの番号で、固定電話は市外局番から入力します。

伝言を録音する(安否を残す側)

  1. 「171」にダイヤルする
  2. ガイダンスが流れたら「1」を押す(録音)
  3. 被災地の人は自宅の電話番号、または連絡を取りたい被災地の人の電話番号を、市外局番から入力する
  4. プッシュ式の電話機なら「1」を押す(ダイヤル式はそのまま待つ)
  5. 「ピッ」という音のあと、30秒以内で話す。プッシュ式なら話し終えて「9」を押すと伝言が繰り返され、言い直すときは「8」を押す

NTT東日本の録音例は「よう子です。家族は皆無事で、中央小学校に避難しました。落ちついたら連絡します。」です。名前・無事かどうか・いる場所・次の連絡、の順に短くまとめると30秒に収まります。

伝言を再生する(安否を知りたい側)

  1. 「171」にダイヤルする
  2. ガイダンスが流れたら「2」を押す(再生)
  3. 録音のときと同じ電話番号を、市外局番から入力する
  4. プッシュ式なら「1」を押す。新しい伝言から順に、預かった日時とともに再生される(プッシュ式では「8」で繰り返し、「9」で次の伝言へ)
  5. 再生のあと「3」を押すと、その番号に伝言を追加して録音できる

ポイントは、録音する人と再生する人が同じ電話番号を入力することです。NTT東日本も、あらかじめ家族や友人の間で登録する電話番号を決めておくよう勧めています。

家族以外に聞かれたくないときは暗証番号

171にかけて「3」を押すと暗証番号付きの録音、「4」を押すと暗証番号付きの再生になります。暗証番号は任意の数字4桁で、暗証番号を知っている人だけが伝言を再生できます。NTTでは登録された暗証番号を解除できないため、家族で決めた4桁を控えておきましょう。

使える電話と料金

項目内容
使える電話加入電話、INSネット、公衆電話、ひかり電話、災害時にNTTが避難所などに設置する災害時用公衆電話。携帯電話・PHSからも使えるが、詳しくは契約している通信事業者に確認(INSネット・ひかり電話でダイヤル式の電話機は使えない)
登録できる番号被災地の人などの加入電話・ISDN・ひかり電話・携帯電話・PHS・IP電話の番号
録音時間1伝言30秒以内
伝言の数災害時は1つの電話番号あたり1〜20伝言(提供時に案内)。体験利用時は20伝言。超えると古い伝言から上書き
保存期間171の運用期間が終わるまで(体験利用時は体験利用期間の終了まで)。一度預けた伝言は自分で消せない
料金伝言センタの利用料は無料。NTT東日本・西日本の電話サービスからの通話料も無料。避難所などの災害時用公衆電話からも無料。他社の電話・携帯電話・PHSからの通話料は各事業者に確認

171が使えるようになる条件と体験利用

171はいつでも使えるわけではありません。NTT東日本によると、震度6弱以上の地震などが起きたときは、その事実を知ってから概ね30分を目途に使えるようになります。震度5強以下の地震やその他の災害では、電話の通信状況などをみて、被災地を受け持つNTT東日本または西日本が提供するかどうかを判断します。提供を始めたときは、テレビ・ラジオ・NTT東日本のホームページで知らせます。

起動した直後は、被災地の中にいる人の録音が優先され、被災地の外からの録音は一時的に制限されます。NTT東日本は、これまでの災害では伝言のほとんどが被災地の外からの問い合わせで、被災地の中からの発信が非常に少なかったとして、被災地に住む人が自分から安否を発信するよう呼びかけています。被災した側がまず録音する、と家族で決めておきましょう。

平常時に練習できる体験利用日は次のとおりです。

  • 毎月1日・15日(0時〜24時)
  • 正月三が日(1月1日0時〜1月3日24時)
  • 防災週間(8月30日9時〜9月5日17時)
  • 防災とボランティア週間(1月15日9時〜1月21日17時)

災害が起きているときは体験利用ができない場合があります。体験利用日には災害時と同じ手順で録音・再生を試せるので、家族で日を決めて、実際に鍵にする電話番号を入力し、お互いの伝言を再生してみましょう。

なお、NTT東日本は171を家族・親戚・友人の間の安否確認のためのサービスとしており、会社の社員の安否確認には市販の安否確認システムを使うよう求めています。

文字で残す「web171」と携帯各社の「災害用伝言板」

声の171のほかに、インターネットで文字の伝言を残せるサービスが2つあります。総務省によると、どちらも混み合いやすい音声通話ではなくデータ通信で伝言をやり取りするため、電話が混み合っていてもつながりやすくなっています。

災害用伝言板(web171)携帯各社の災害用伝言板
提供NTT東日本・西日本NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク/ワイモバイル、楽天モバイル
使い方パソコンやスマートフォンで web171(https://www.web171.jp/)を開き、固定電話や携帯電話の番号を入力災害時は各社の公式サイトのトップに案内が出る。登録は被災地域内の携帯電話から、確認は全国から
伝言文字で1伝言あたり全角100文字まで、1つの番号あたり20伝言「無事です。」などの選択肢と、100文字以内のコメント。1つの番号あたり最大10伝言
その他事前に設定すると、登録された伝言をメールや電話(人工音声)で自動で知らせてもらえる。保存は提供終了までで最大6か月程度利用料・パケット通信料は無料(他社の伝言板へのアクセスはパケット通信料がかかる)

171と web171 は連携していて、171に録音した伝言を web171 で音声ファイルとして再生したり、web171 に書いた文字の伝言を171で音声に変えて聞いたりできます。一方、総務省は171と携帯各社の災害用伝言板はそれぞれ独立したサービスだとしています。家族で「どのサービスの、どの番号に残すか」まで決めておくと確実です。

停電したときの注意

総務省によると、停電すると固定電話は、商用電源を使わない電話機でアナログ電話を使っている場合などを除き、基本的に使えなくなります。光回線・ADSL回線・CATV回線を使った電話やISDNは「利用できないもの」に挙げられ、使える可能性があるのは公衆電話と、商用電源を使わない電話機でのアナログ電話です。警察・消防への連絡や急ぎの電話には、公衆電話などを使うよう勧めています。171は公衆電話からも使え、NTTが避難所などに設置する災害時用公衆電話からは無料です。自宅の電話機が停電で使えるかどうかを、平常時に確かめておきましょう。

災害に便乗した不審な電話に注意

国民生活センターによると、地震や大雨などの災害時には、それに便乗した悪質商法が多数発生しています。相談事例には「ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があった」というものもあります。国民生活センターは、公的機関が電話などで義援金を求めることはないとして、不審な電話はすぐに切るよう呼びかけています。

知らない番号からの着信には出ずに、まず番号検索で口コミを確かめるのも1つの方法です。落ち着いた対応の仕方は知らない番号からの電話への対応、当サイトの使い方はでんわチェックの使い方で解説しています。

今のうちにやっておく準備

171が使えるかどうかは、操作よりも「事前の取り決め」で決まります。今日、家族で次のことを決めておきましょう。

  • 鍵にする電話番号を1つ決める。被災地の人の自宅の固定電話番号などに統一し、固定電話は市外局番から入力すると共有する。携帯電話しかない人は、その携帯番号を鍵にする
  • 使い方を紙に書いておく。「171→1で録音/171→2で再生/鍵の番号を市外局番から」と書き、防災バッグなどに入れておく。使う場合は暗証番号の4桁も書き添える
  • 被災した側がまず録音する、と決める。起動直後は被災地内からの録音が優先される
  • 次の体験利用日に一度練習する。毎月1日・15日をカレンダーに登録し、録音と再生を通しで試す。スマートフォンを使う家族は web171 も試し、通知の設定をしておく

災害のあとに不審な電話がかかってきたら、その場で決めずに切ってください。困ったときは消費者ホットライン188や、警察の全国共通の短縮ダイヤル#9110に相談できます。いま被害に遭った・事件を目撃したという緊急の場合は110番です。

参考

この記事は2026年9月に、以下の公開情報をもとに書きました。

※171の提供条件(録音時間・伝言数・保存期間など)、体験利用日、料金は2026年9月時点のNTT東日本のページの記載によります。実際の災害時の条件は、状況に応じてNTTが設定し、テレビ・ラジオ・ホームページで案内されます。web171・携帯各社の災害用伝言板の内容は総務省のページの記載によります。「平常時の約50〜60倍以上」は、東日本大震災の直後に一部の携帯電話事業者で一時的に集中した通話量についての数字です。

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