この出来事は1995年ごろから現在に至るまでの話です。大規模な災害が発生すると、多くの人が同時に電話をかけようとするため、電話がまったく繋がらなくなることがあります。本記事では、その仕組みと対策についてご説明します。
災害時に電話が繋がらなくなる理由
災害が発生すると、被災地内外から大量の電話が一度に通信網に殺到します。電話交換機やネットワーク設備には処理能力に限界があるため、すべての通話を同時に処理することができません。
特に携帯電話は基地局の処理容量が限られており、1995年の阪神淡路大震災当時から課題とされていました。その後、携帯電話事業者各社は設備の増強を進めてきましたが、極めて大規模な災害では依然として通話制限が発生することがあります。
また、災害で物理的に通信設備が損傷すると、より深刻な通信障害が起こります。2011年の東日本大震災では、被災地の電柱や基地局が倒壊し、数日から数週間にわたって通信ができない地域が発生したとされています。
「171」災害伝言ダイヤルの仕組み
NTT東日本・西日本では、1997年からサービスを開始した「171災害伝言ダイヤル」という仕組みがあります。このサービスは、通常の通話よりも少ないリソースで安否確認ができるように設計されており、災害時に電話が繋がりにくい状況でも利用できることが多いとされています。
171に電話をかけると、自分の声で伝言を録音したり、相手の伝言を聞いたりできます。全盛期は2011年東日本大震災以降で、一般にも認知度が高まりました。現在でも大規模災害時には自動的に運用が開始されます。
携帯電話各社の通話制限とその対策
NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話事業者は、災害時に回線がパンクするのを防ぐため、通話を制限する措置を取ります。2000年代から2010年代にかけて、この仕組みは段階的に改善されてきたとされています。
2011年の東日本大震災では、回線がひっ迫したため、アクセス制御と呼ばれる仕組みで、一部のユーザーの通話をブロックしました。これにより、限られた通信容量を優先度の高い通話に充てようとしたのです。
その後、携帯各社は基地局の設備を増強し、現在では災害時でも通話できる確率が向上しているとされています。
メールやSNSが繋がりやすい理由
災害時には、通話は繋がらなくてもメールやSNS(LINE、Twitterなど)は比較的使える傾向があります。これはデータ通信と音声通話が異なるネットワーク経路を使うため、音声通話の混雑の影響を受けにくいからです。
2008年ごろから、メール送信がより軽い通信負荷で処理できることが認識され始め、災害時の安否確認手段として推奨されるようになりました。SNSの活用が本格化したのは2010年代からとされています。
携帯各社の災害伝言板サービス
NTTドコモ、au、ソフトバンクは、それぞれ独立した「災害伝言板」というサービスを提供しています。携帯電話やパソコンからアクセスでき、テキストで安否情報を登録・確認できます。
これらのサービスは2000年代から段階的に導入され、2011年の東日本大震災で広く活用されたことで認知度が高まったとされています。通常の通話より少ないリソースで動作するため、災害時に有効とされています。
インターネット通話サービスの活用
詳細な年代は不明ですが、2000年代後半からSkypeなどのIP電話サービスが普及し、これが災害時通信の代替手段として注目されるようになりました。無線LANやモバイルWi-Fiルーターがあれば、携帯電話の音声通話よりも比較的容易に通信できることがあるとされています。
今後に向けた対策と準備
災害時に連絡が取れなくなる事態を避けるため、事前の準備が重要です。家族や親戚と連絡先を交換し、複数の連絡手段を決めておくことが推奨されています。
「171」や各キャリアの伝言板、SNSなど、複数の手段を知っておくと、いざという時に役に立つでしょう。また、定期的に動作確認することで、いざという時の利用方法を忘れずに済みます。
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