詐欺の電話は、その場で考えた言葉で話していません
特殊詐欺の電話は、組織が用意した台本に沿って進みます。だから言い回しが毎回よく似ています。手口の名前を覚えるより、この「型」を知っておくほうが早く気づけます。
警察庁は特殊詐欺の類型としてオレオレ詐欺・預貯金詐欺・架空料金請求詐欺・還付金詐欺・キャッシュカード詐欺盗・投資詐欺・ロマンス詐欺・ニセ警察詐欺を挙げています。名乗りは違っても、話の運び方は共通しています。
台本の4段階
- 身分を名乗る… 息子・孫・警察・銀行・役所・通信会社。実在する組織の名前が使われます
- 困りごとを作る… 「口座が犯罪に使われている」「未納がある」「還付金がある」「携帯をなくした」
- 急がせる… 「今日中に」「これから窓口が閉まる」。考える時間を与えないための言い方です
- お金かカードに着地する… 振込・ATM操作・カードの受け渡し・電子マネーの購入
4段階目に来た時点で、判定は終わりです。警察庁は「電話でお金の話は詐欺と疑う」と呼びかけています。
台本だと分かる言い回し
- 「携帯の番号が変わった」… 最初に連絡先を書き換えさせ、以後の確認を封じます
- 「誰にも言わないでください」… 家族に相談されると崩れるためです
- 「今から行く者に渡してください」… 警察も銀行も、カードや現金を取りに来ません
- 「ATMで手続きできます」… ATMで還付金を受け取ることはできません
- 「本人確認のため暗証番号を」… 金融機関が電話で暗証番号を聞くことはありません
気づいたときにやること
言い返す必要も、確かめる必要もありません。切ってください。そのうえで、警察庁が挙げている次の行動をとります。
- 一度切って確認する… 名乗られた組織の番号を、自分で調べてかけ直す。相手が伝えた番号は使わない
- 家族や友人と話す… 警察庁は「家族や友人と詐欺対策について話し合う」ことを挙げています
- 相談する… 警察相談専用電話#9110、消費者ホットライン188
そもそも会話を始めない
警察庁が挙げている対策は「在宅時も留守番電話に設定する」「防犯機能付き電話機や番号表示サービスを導入する」です。台本は、相手が話し始めることを前提にしています。出なければ台本は動きません。
心当たりのない番号は番号検索で調べてください。同じ番号について、他の人からの報告が集まっていることがあります。
まとめ
- 詐欺の電話は台本どおり。名乗りが変わっても運び方は同じ
- 身分 → 困りごと → 急がせる → お金の順。4番目に来たら詐欺
- 「誰にも言わないで」「ATMへ」「暗証番号を」「取りに行く」は、どれも本物が言わない言葉
- 気づいたら切る。確認は自分で調べた番号にかけ直して行う
- 相談は#9110/188。予防は留守番電話
※特殊詐欺の類型および対処法は、警察庁「SOS47 特殊詐欺対策ページ」の記載によります。